コロナのおかげ。TVプロデューサーが悟った、自分に正直な生き方

 

そして思うのは、自分が逆に出演する方の立場になって、あるプロデューサー的な人からこういう風に頼まれることが多くなった時、Bの対応をされると、とても悲しくなるということを経験したこともあります。僕が出演することが決まっていたのに、Bのケースのように直前になってなんかよくわからない理由で断られた時、とてつもなく疑念を持ちます。少なくともその人とは次の仕事はしないようにしようと心に決めたりします。当然、なんか理由を言ってくるのですが、それが薄々言い訳に聞こえてしまうと、その薄さにものすごく嫌気を感じるわけです。むしろAのようにちゃんと「誰々さんと今回やることになりました」と言われた方が、僕も、僕より誰々さんを選ぶ方が正当だよなと思って、清々しく後腐れなく関係を維持できるなと思ったりできるのです。

正直に生きること。なんていうか、もうそれしか僕にはできません。仮に嘘をついたのなら、嘘をついてしまったと正直に伝える。不快な思いをしたなら不快な思いをしたと伝える。嬉しかったら嬉しいと伝えるように、疑念を感じたなら疑念を感じたと伝える。その疑念が間違ってると、あとでわかったのなら、その時は疑念を持ってしまって申し訳なかったと正直に伝える。もう僕には、それしかできないと、今は思うのです。

あらゆる人間関係がリモート化してくると、どんどん人と人の間に疑念は生まれます。なので誰もが正直に生きる、ということがこの世界の未来を、いい方向に進んでいくための唯一の手段なんじゃないかって、僕は今、青臭く、正直に、真っ当に、思っているのです。

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