…そんなわけで、「終戦」か「敗戦」かについては、人それぞれの感性や思想があると思いますので、ここでは深掘りせず、「季節の言葉」のコーナーで、著名俳人たちの「終戦日の俳句」から読み解いて行きたいと思います。だたし、日付に関しては、やはり8月15日ではなく9月2日を「戦争が終わった日」とすべきだと思います。
しかし、あたしたち日本人にとって、8月15日は特別な日として、すでに記憶にも身体にも染みついています。今さら「今年から9月2日を終戦記念日にしま~す」などと発表されても「はいそうですか」とは行きません。理屈では「降伏文書に調印した日が終戦日」と分かっていても、おいそれとは意識を変えられません。そこで、あたしは、冒頭で紹介した「詠み人多数」の俳句に下の句をつけて、誰もが納得できる和歌を作りました。
八月や六日九日十五日 九月二日に降伏調印 きっこ
(『きっこのメルマガ』2020年8月12日号より一部抜粋)
image by: William Remmelink (Translator) / CC BY