大人は聞いてくれない。コロナでストレス抱える子供達の心を守れ

 

また、今回のように「学校」が休校になったことで、親子関係のみならず子供同士の人間関係にも、さまざまな問題が生じてます。

ちょっとでも具合が悪いと、「コロナだ!」と騒ぎ立てられ、親が医療従事者というだけで「いじめ」の対象になる。そういった言動は「見ている」傍観者の子供たちにもストレスになります。

実際、私が関わっている不登校の子供たちをサポートする団体にも、「学校がおもしろくない」という声が多く寄せられていて、「学校に行く意味がわからない」「学校に行くのがめんどくさい」「勉強なら家でもできる」といった具合に、「学校に行く」という行為そのものにストレスを感じてる子供が増えてるのです。

そして、専門家は必ずいいます。「子供の不安に寄り添ってください」と。「コロナ感染の不安がいじめなどにつながるのだ」と。全くその通りだし、こういった見解に異論は1ミリもありません。

でも、その前に「大人たちの言動」も見つめ直して欲しいのです。件の調査で子供の32%が「コロナに感染したら秘密にしたい」と回答していますが、なぜ、秘密にしたいのか?答えは実にシンプル。大人社会で「コロナに感染した人たちへのバッシング」が行われているからです。

子供社会は大人社会の縮図です。

8月~9月は「子供の自殺」が多い時期です。悲しい思いをする子供を一人でも減らすために、「私」たち自身が無用な誹謗中傷を即座にやめるべきです。

奇しくも文科省が差別につながる言動を行ったり、同調したりしないよう呼びかける緊急のメッセージを、25日付で全国の教育委員会に発出しましたが、「私はどうか?」と、大人一人一人が自分の言動を是非とも振り返っていただきたいです。

みなさんの意見もお聞かせください。

image by: Shutterstock.com

河合 薫この著者の記事一覧

米国育ち、ANA国際線CA、「ニュースステーション」初代気象予報士、その後一念発起し、東大大学院に進学し博士号を取得(健康社会学者 Ph.D)という異色のキャリアを重ねたから書ける“とっておきの情報”をアナタだけにお教えします。
「自信はあるが、外からはどう見られているのか?」「自分の価値を上げたい」「心も体もコントロールしたい」「自己分析したい」「ニューストッピクスに反応できるスキルが欲しい」「とにかくモテたい」という方の参考になればと考えています。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料で読んでみる  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』 』

【著者】 河合 薫 【月額】 ¥550/月(税込) 初月無料! 【発行周期】 毎週 水曜日(祝祭日・年末年始を除く) 発行予定

print
いま読まれてます

  • 大人は聞いてくれない。コロナでストレス抱える子供達の心を守れ
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け