安倍総理の功績
今度は、ポジティブな話をしようと思います。
まず経済。株価は上がりました。民主党時代8,000円台まで下がりましたが、今では2万3,000円台。約3倍上がった。もう一つ、失業率が下がりました。民主党時代の2010年、5.1%だった完全失業率。2019年7月には、2.2%まで下がりました。失業率、今は上がっているでしょう。しかし、これは新型コロナ禍の影響。世界的な現象で、「安倍総理のせいで」とはいえません。
次に外交。一番の功績は、「自立外交するようになった」こと。「安倍は、トランプのポチだ」という人は、たくさんいます。これは、無知だからそういっているのか、あるいはポジショントーク(=安倍嫌いで、はじめから結論が決まっている)なのでしょう。実際、安倍さんは、トランプのポチでは全然ありません。証拠をお見せしましょう。
- トランプ = TPPから離脱
- 安倍 = TPPに残留
- トランプ = パリ協定から離脱
- 安倍 = パリ協定支持
- トランプ = イラン核合意から離脱
- 安倍 = イラン核合意支持
- トランプ = エルサレムをイスラエルの首都と認定
- 安倍 = これに反対
- トランプ = WHO脱退
- 安倍 = WHOにとどまる
- トランプ = G7をG11にしたい
- 安倍 = G7維持を支持(韓国参加に反対)
こう見ると、安倍さんは、トランプさんと全然違うことがわかります。いったい何をもって、「安倍はトランプのポチだ!」というのでしょうか?
二番目の功績は、日米関係を復活させたこと。民主党政権(特に鳩山政権)は、日米同盟をボロボロにしました。安倍総理は、民主党政権から「最悪の日米関係」を引き継いだのです。
しかし、総理は、日米関係を復活させることに成功しました。これは勝手によくなったのではなく、安倍さんが、「よくした」のです。2015年4月の「希望の同盟」演説を覚えているでしょうか?2016年12月、真珠湾でオバマさんは、こんなことをいいま
した。
オバマ米大統領は27日昼(日本時間28日朝)、米ハワイ・真珠湾で開催された日米首脳会談後の演説で「戦果より和解にこそ価値がある。戦争の傷は友情に変わり、日米同盟はかつてなく強固になった」と語り、日米同盟の強固さを強調した。
(日経新聞2016年12月28日「オバマ大統領『日米同盟かつてなく強固』 真珠湾で演説」)
そして、安倍総理は、きまぐれで猛獣のようなトランプさんとも、良好な関係を築きました。
三番目の功績は、日ロ、日中、日韓との関係を修復したこと。民主党時代、日本はほとんどすべての国との関係が悪く、孤立していました。「トラストミー」鳩山さんは、日米同盟を破壊した。2012年7月、メドベージェフ首相(当時)は、北方領土を訪問し、日本人を激怒させた。2012年8月、李明博は、「日王が韓国に来たければ謝罪しろ!」と発言し、日韓関係は最悪になっていた。2012年9月、野田政権は、尖閣を国有化し、日中関係は戦後最悪になりました(尖閣国有化は、よかったと思いますが)。結果的に、鳩山、管、野田の民主党3政権は、
- 日米、日中、日ロ、日韓
関係を、破壊しつくしていたのです。
安倍総理は2016年末までに日米、日ロ、日韓関係を改善し、それによって、日中関係もかなり良くなりました。2018年秋以降は、中国に接近しすぎましたが、それでも民主党政権よりはずいぶんマシです。
最後に、安倍総理が「史上最長政権だった」件について。日本人にとっては、「史上最長」ですが、世界的には「ごくごく普通の長さ」です。アメリカ大統領が二期務めたのとだいたい同じ長さ。小泉総理から第2次安倍政権まで、日本では短期政権がつづきました。だいたい1年で総理が代わっていた。こういう状態は、日本の国益になりません。世界の指導者たちは、「日本のリーダーと何か話しても、来年はもういない」と思うからです。安倍総理は、長期政権だったので、「一緒に何かできる」存在だったのです。
以上、安倍政権の「悪かったこと」「良かったこと」をあげました。良かったことも、悪かったこともありますが、他の総理大臣と比べれば、「ずいぶんマシだった」といえると思います。民主党3政権と比較すれば、「偉大な総理だった」ともいえるでしょう。
安倍総理、お疲れさまでした。そして、ありがとうございました。ゆっくり治療に専念され、健康を回復されますように。
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