安保法制は60点。軍事評論家が総括する「安倍政権に欠けていたもの」

 

米国のホワイトハウスの内幕を描いた数々の書籍を見ても、首席補佐官以下の大統領のスタッフと、その下で働く専門家集団の入れ替わりの激しさは、驚くほどです。人材の入れ替わりは、大統領の好き嫌いの問題に矮小化されがちですが、国家の組織を機能させるための試行錯誤の結果だと見てもよいのです。本を読む時間がない向きには、Netflixの政治ドラマ『ハウス・オブ・カード(野望の階段)』をお薦めします。大統領を支えるスタッフたちの姿が、リアルに描かれています。

ポスト安倍で名前が挙がっている皆さんに申し上げたいのは、日本版FEMAやCDC(疾病予防管理センター)の創設が必要だと言っているだけでは、組織を作ることが最終目標になってしまい、その組織は機能しないということです。必要な組織は、小さなチームからでもよいから設置してください。そして、それを動かすための人材を自分の周辺に配置し、その人事も固定化しないようにしてください。それでは、お手並み拝見と参りましょう(笑)。(小川和久)

image by: 首相官邸

小川和久この著者の記事一覧

地方新聞記者、週刊誌記者などを経て、日本初の軍事アナリストとして独立。国家安全保障に関する官邸機能強化会議議員、、内閣官房危機管理研究会主査などを歴任。一流ビジネスマンとして世界を相手に勝とうとすれば、メルマガが扱っている分野は外せない。

有料メルマガ好評配信中

  初月無料お試し登録はこちらから  

この記事が気に入ったら登録!しよう 『 NEWSを疑え! 』

【著者】 小川和久 【月額】 初月無料!月額999円(税込) 【発行周期】 毎週 月・木曜日発行予定

print
いま読まれてます

  • 安保法制は60点。軍事評論家が総括する「安倍政権に欠けていたもの」
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け