米国のホワイトハウスの内幕を描いた数々の書籍を見ても、首席補佐官以下の大統領のスタッフと、その下で働く専門家集団の入れ替わりの激しさは、驚くほどです。人材の入れ替わりは、大統領の好き嫌いの問題に矮小化されがちですが、国家の組織を機能させるための試行錯誤の結果だと見てもよいのです。本を読む時間がない向きには、Netflixの政治ドラマ『ハウス・オブ・カード(野望の階段)』をお薦めします。大統領を支えるスタッフたちの姿が、リアルに描かれています。
ポスト安倍で名前が挙がっている皆さんに申し上げたいのは、日本版FEMAやCDC(疾病予防管理センター)の創設が必要だと言っているだけでは、組織を作ることが最終目標になってしまい、その組織は機能しないということです。必要な組織は、小さなチームからでもよいから設置してください。そして、それを動かすための人材を自分の周辺に配置し、その人事も固定化しないようにしてください。それでは、お手並み拝見と参りましょう(笑)。(小川和久)
image by: 首相官邸
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