山下智久をハメたのは誰か? 女子高生淫行「6つの疑惑」と業界の闇

 

(2)「青少年保護」を盾にしながら、まったく相手女性を保護していない記事内容

記事では「『青少年の健全な育成に関する条例』に違反する可能性」を引き合いに、山下氏の行動が青少年保護の精神に反しているかのように印象操作しているように見えるのだが、保護すべき対象を保護していないのはむしろ文春オンラインの方ではないかと考えられる。

記事中では「17歳の女子高生モデルA子」と表記し、ボカしてはいるもののインスタグラムの写真を転載。インスタフォロワー数や出演番組、モデルとして登場している仕事や掲載誌まで具体的に記載し、名前こそ伏せてはいるが、読者が簡単に検索して特定できるだけの情報を開示してしまっているのだ。

れでは、場合によっては特定された彼女が山下氏の熱心なファンから攻撃を受けるかもしれず、当の文春オンラインこそ青少年保護の精神に反し、人権侵害レベルの記事を掲出しているといえるのではなかろうか。

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(3)文春記事公開前に作成されていた、女性のフルネーム入りアフィリエイト記事

一般的に「アフィリエイト記事」とは、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンに引っかかりやすいキーワードを盛り込んで、検索上位に入ることでターゲット読者の集客を目指す記事のこと。しかしここでは、何かニュースが報道された後、「○○くんと噂の彼女の名前は□□!?年齢や出身校は?」といったタイトルで、個人情報を暴露する下世話なサイトのことを指す。

ご多分に漏れず、今回も文春オンラインで「A子」とされた女性を特定し、注目を集めようとする記事が数多く公開された。ところが、私が気になったのはそれらの記事の公開日時だ。

当の文春オンライン記事が公開されたのは「8月7日18時」なのだが、調査したところ、

  • 「8月8日」の投稿となっているものの、Googleのキャッシュを確認すると「2020年8月7日 17:22:13 GMT に取得されたものです。」と表記されているブログ記事を確認。これは文春記事公開の約40分前
  • 「8月7日」公開のアフィリエイト記事で「週刊文春オンラインで『山下智久』さんの女性スキャンダルが報じられました。」と書かれているが、キャッシュでは「2020年8月7日 11:04:18 GMT に取得されたものです。」と表記されるものも確認済。文春オンライン記事公開の7時間前に作成されていることが分かる

そしていずれの記事にも「A子」のフルネームが記載されているのだが、これもまた不可解だ。記事公開前は私を含むメディア関係者でさえも下の名前しか把握できておらず、フルネームが判明したのは記事公開後だったからである。これらの記事を執筆した人たちはなぜ、まだ世に出ていない文春オンラインの記事内容を把握した上で、SEO最適化した記事を書け、しかもA子のフルネームまで知っていたのだろうか。

なおGoogleのキャッシュについては、「GMTで取得しているので、日本時間とは9時間の時差があるはず。これだけでは文春オンライン記事公開前のものとはいえないのではないか?」とのご指摘もあろうかと思われるので、内部関係者に確認した。結果、

「日本での検索結果の場合、『Google.com』ではなく『Google.co.jp』の環境下でデータ収集・稼働しているため、検索結果に表示されるのは日本の時刻データ」

とのことであった。

さらにキャッシュ以外の証拠として、当社調査班からLINEで共有された記事写真のスクショがある。それは8月8日の13時36分に筆者宛に送られたものなのだが、その時点で「19時間前」に公開(=約20時間前にGoogleに登録)というタグがついている。これは文春オンライン記事公開より明らかに前だ。

ここから読み取れるのは、「文春オンラインで報道される内容を事前に知っていた関係者が、あらかじめこれらのアフィリエイト記事を大量に制作させて仕込んでおき、文春オンライン記事公開に合わせて騒ぎだした」のではないか、ということだ。

ちなみにIPアドレスを逆特定した結果、これらのサイトのうち1つは関西地方のIT企業が制作していることがほぼ判明。そしてもう1つは逆特定ブロックがかかっており、明らかにプロの仕業であることが読み取れる。

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