人気コンサルが太鼓判。成功するデリバリー店の差別化メニューとは

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新型コロナウイルスの影響により大きなダメージを受けた外食産業。それと反比例するようにテイクアウトやデリバリーが需要を伸ばしました。そして、需要の高まりは競争の激しさも生むようになり、成功するには戦略が必要になります。メルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』著者で人気コンサルの永江一石さんは、デリバリー専門店出店時の価格設定の相談にも、価格より前に考えるべきことがあると、ズバリ回答しています。

デリバリー専門カレー店の価格設定について

Question

shitumon

いつも有益なメルマガ配信ありがとうございます。この度、出前館やウーバーイーツを利用したデリバリー専門のカレー屋を始めようと検討しています。イートインは一切やりません。出店地域は住居もオフィスも混在するエリアのため、オフィス通いの方のランチ需要も見込めます。ウリは味ももちろんですが、スパイスを使ったインドカレーのため、グルテンフリーでハラル対応になっています。ルーは野菜とスパイスのみで作るため、サラダを食べずとも栄養が充分摂取できます。

今悩んでいるのが、価格設定です。こだわり抜いて高価格帯で行くか、なるべく安い食材を使い地域最安値で勝負するのか。正直、安い食材でも味はそこまで落ちません。今回の場合は、どちらが良いと思われますでしょうか?それとも、どちらも提供するのが良いでしょうか?ご回答よろしくお願いします。

永江さんからの回答

ぶっちゃけ価格設定よりもユーザーを絞って差別化した価値のあるカレーにした方が儲かると思います。例えば筋トレしている人向けの高たんぱく低脂肪を徹底した「ブロッコリー・チキン山盛りカレー」とか。

価格設定の前提として、カレーって既に競合が非常に多い市場環境です。わたしの近所のUber Eatsでもインド人がやっている本格カレーを謳う店舗が多数あり「本格カレー」くらいのキャッチでは誰も振り向きません。コンビニや通販で売っているレトルトカレーも本格的なものから低価格帯まで幅広くあり、一つ100円前後のカレーであってもまずいものはないので、低価格で勝負するのはほぼ不可能でしょう。

つまり、まず「誰に使ってもらうか」と「その人達に価値のある他店にはないメニューを考えられるか」が重要です。例えばわたしならですが、筋トレしている人向けに「油を使わず野菜とスパイスだけで作ったヘルシーな本格インドカレー/山盛りの鶏むね肉とブロッコリー付き(玄米サービス)」のような、高タンパク・低脂肪なメニューを売りにします。現在のUber Eatsもコンビニも筋トレ勢に魅力ある食事が極端に少ないので、トレーニングしている人向けに差別化でき、価格を気にせず買ってもらえます。こういうメニューを一品くわえて反応を見てください。

今って在宅ワーク太りで多くの人が筋トレやダイエットに関心が高い時期です。住宅街のジムは非常に盛況なのに、このニーズに向けたサービスはまだありません。カレーを食べるだけならどの人も多くて週に千円かけるかどうかの市場ですが、本気の筋トレ勢なら月に4~5万円もジムや栄養摂取(サプリなど)にお金をかけている人も少なくないので、この人達が高頻度で意識的に食べる他店にない商品を作れたらすごく良いビジネスになるでしょう。

長くなりましたが、価格設定よりもまず先に「誰に・どんな・差別化された価値あるメニューにするか」を考える方が重要だと思います。

image by: Shutterstock.com

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商品開発や集客プロモーションを手がける会社を設立し多くの企業のマーケテイングを行う。メルマガでは読者から寄せられたマーケティングのお悩みに対し具体的な解決策を提示。ネットショップや広報担当を中心に多くの購読者から支持されている。

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