子どもにお金の教育をすることは大切です。しかし、きっちり教えすぎても、「お金に卑しい人」に育ってしまうような気もするし、かといって教えないわけにはいかないし…なかなか難しいものです。このことに対し、ファイナンシャル・プランナーでメルマガ『億の近道』の著者である遠藤功二さんは、お金の教育をすることで、むしろ子どものお金に対する執着が減ると指摘します。それはなぜなのでしょうか?
お金は使う、貯める、〇〇する
タイトルの〇〇に、あなたなら何を入れますか?
「投資」?良いと思います。
他にご意見はありませんでしょうか。
「強奪」する。この答えは笑えません。
私の答えは、以前億の近道でも書かせて頂いたのですが、「寄付する。」です。
実は、お金の教育を実践すると子供に寄付の気持ちが湧いてきます。ただ、そういった事実とは裏腹に、お金の教育事業を行っていると、「お金の勉強をするとお金に卑しい人になってしまうのでは?」と心配される方が多いと感じています。
私もそうでした。ただ、現実は違います。むしろお金に対する執着が減るように思います。
私が推奨している子供向けのお金の教育方法は、「自分で使うお金は自分で稼ぐ」というやり方。家の中で仕事をしてお金を稼ぐということです。
このやり方を実践すると、子供が人として急激に成長することがあります。
例えば、先日お金の教育をご自宅で実践されている親御様からこのようなエピソードをいただきました。
「子供が、友達に誕生日プレゼントを買ってあげたいから、家でもっと仕事がしたいと言い出した。」というのです。
これは、冒頭に申し上げた、お金を「寄付する」のと同じ概念ですよね。人のために使うということです。
恥ずかしながら、私は小学生の時にそんな精神は持ち合わせていませんでした。大人になって後輩にお酒を奢った時が初めて人のためにお金を使った時だと思います。大人になってからは、ペイフォワードという考え方で、人のためにしたことは返ってくる、という気持ちでお勘定を出すことはあります。
しかし、その考え方って打算的ですよね。
子供は、見返りを求めずに、大人が教えていないのに、寄付の概念を学びます。私が提供しているお金の教育カリキュラムでは、実は寄付の概念は最後に教えることにしています。自分のことがしっかりできるようになってから、人のためのことはするべきだと考えているからです。
しかし、子供は飛び級してしまいます。
自分の貯金より、自分が欲しいものよりも友達のプレゼントが一番だということがあるのです。
「仕事をすればお金がもらえる。」という方法を知らなければ、友達のプレゼントは親からもらったお金で買うしかありません。
実は、このお子様はお家のお仕事が最近続かなくなっていたのだそうです。「人のために」という気持ちが行動を促したわけです。
方法を知ることで人は新たな行動をするのだと、私は学びました。