眼前の「殴る蹴る」を担任が放置。葛飾区小学校「学級崩壊」の惨状

 

加害児童ら

クラスメイトによれば、加害児童らはA君が学校にいないことをいいことに、 A君がBに殴りかかり返り討ちにあったのだと言いふらしているとのことだ。

学校を通じてA君の保護者に連絡をしてきたという Bの保護者は、「二発くらい殴られたくらいで大問題にするな」と言ってのけた。

学校にいる間、毎日のように一方的に暴力をふるい、故意に左目を狙って殴りつけ、目に異常が生じるほどの怪我を負わせておきながら、保護者がこの言い草であれば、どんな温厚な親でも怒るのは当然だろう。

何にしても、全体を通じてみれば、学校は加害者らの言い訳を信じ、被害者側の申告を不都合なものとして、このいじめ問題を放置していると言えよう。加害者親の発言を見ればわかるように、被害を軽視し、事実を歪めて加害者親に報告したのだ。

学校から教育委員会への報告の瑕疵

小学校校長が葛飾区の教育長に宛てた報告書は「事故」と表題にあった。いじめを事故とするのは、かなりの違和感がある。

また、その中身は被害実態に追いつかぬものの、Bによるいじめ行為があったことを認定する内容となっている。何より、A君を被害者と示し、Bを加害者として示していることから、B主張のA君からのやり返しを含めた相互攻撃の範疇とする「喧嘩」ではなく、一方的な「いじめ」であることを示している。

また、その内容では、学校は被害実態を被害保護者から初めて聞いたと主張することで、学校からの報告が遅れたことなどは、実態が分かりづらかったからだとしたい意図が読み解ける。

つまり、 隠し切れない事実は認めつつも、それ以外はなんとか覆い隠そうとする、問題ある報告書となっている。

そもそも、当初はじゃれあいだからと、被害側に自らの健康保険証を使えと強固に指示しようとした事実もあり、初動のミスを隠そうとしていると言われても言い返す余地はないだろう。

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