大阪都構想の亡霊。松井市長と吉村知事の“厚顔無恥”代替案に市民絶句

2020.11.11
by tututu
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「大阪都構想」が住民投票で否決されたことを受け、大阪市の松井一郎市長が明らかにした新制度案が波紋を広げている。朝日新聞などによると、松井市長は府と市の広域行政を一元化する条例の制定を目指す考えを示したが、それに対し「大阪都構想の代案だ」と批判の声が上がっている。

維新が、否決された「都構想」ほぼ同一のコピー案

そもそも大阪都構想とは、大阪府と大阪市による二重行政を解消しようとする行政改革構想。大阪市を廃止して、新たに4つの特別区を設置することを目指していた。

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住民投票で否決されたことにより、松井市長は任期満了での政界引退を表明し、「後悔はない」とコメント。吉村大阪府知事も「再挑戦はしない」と語っていた。

にもかかわらず、“都構想”という言葉は使わずとも、広域行政の一元化と総合区の設置という、全く同じような案を明らかにしたのだ。

吉村知事と松井市長はこの理由を住民投票で半数近くの票を集めたからとしているが、大阪都構想が否決されたばかりということもあり、自民党や共産党は猛反発している。

共産党の志位和夫委員長のツイートに対し、松井市長も自身のツイッターで反論。

松井市長は市委委員長に対して、文句を言うなら「対案を出せ」とツイッター上で迫った。

認知症か?知らんけど

松井市長のツイートには違和感を覚えざるをえない。そもそも「大阪都構想」は住民投票で否決されたのだから、「それなら代替案を出せ」と迫るのはおかしいのだ。

松井市長の理論だと、「大阪都構想が否決されたから、それに代わる案を出しました。それが今回の案です」ということなのだろうが、当事者である大阪市民からNGを出されたのだから、大阪都構想は引っ込めるべきで、代案も何も今は求められていないのだ。

このような動きに対し、ネットでも否定的な意見ばかりが目立つ。

大阪都構想が否決されてわずか一週間。新たにこのような案を打ち出せば、非難が集中してしまうという考えは浮かばなかったのだろうか?当事者である大阪市民が「ないがしろにされている」と思うのは当然である。

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自分たちの政策ばかりを優先していると思われかねない今回の新制度案。松井市長と吉村知事は再び茨の道を進むことになりそうだ。

image by: 大阪維新の会 - Home | Facebook

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