女子高生土砂崩れ死亡事故、マンション住民に課される巨額の賠償責任

 

住民側としては、管理会社の責任を追及したいところだと思いますが、管理委託契約書にどのような記載があったかは不明で、今後、それが焦点になるでしょう。契約内容に照らして管理会社の対応が適切だったかどうかは最終的には裁判で争うことになるのではないでしょうか。被害者の女子高生は本当にお気の毒ですが、原因者となったマンションの住民も気の毒だとどうしても思ってしまいます。

じゃあ、管理会社が悪いかというと、それは、管理会社の担当者にとってもかなり酷だな…と正直思います。管理員が斜面の亀裂を発見したときに、対応が必要だから会社に連絡しなければと思っても、明日にも斜面が崩壊するとまでは想像しなかった…報告を受けた管理会社の担当者も、調査してもらわなければとは思っても、その亀裂が明日の斜面崩壊に直結するとは思わなかった…ということなのだと思います。

じゃあ、もし、県が、亀裂の報告を受けていたらすぐその日のうちに対応に動けたのだろうか…亀裂を確認したとして、雨も降っていない状況で、すぐ、生活上重要な道路を追行止めとする等の措置がとれたのだろうか…自分が、もし、管理員だったら、管理会社の担当者だったら、県の担当者だったら…を考えてみたが、大きな危機意識をもってすぐ、緊急対応に動けたかどうか自信はありません。

すぐ動くためには、普段から、危機意思を持って対応するためのマニュアルによる訓練が必要だと感じました。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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