永江さんからの回答
経営理論の本も読んだら良いとは思いますが、それよりも具体的な経営や事業の工夫や取り組みの具体例が書かれている本を読んで、そこで得た考えや手法を実践するのが良いと思います。
もちろんドラッガーを読んでも勉強にはなると思いますが、抽象度が高いので実践はしづらいですよね。なので、そうした経営学の本よりも、具体的な経営や事業の工夫が書かれている本を読んで自分の仕事で実践することをおすすめします。
例えばブログで何度か紹介している三浦由紀江さんの本は大変参考になるでしょう。三浦さんは専業主婦から44歳で弁当販売のパートを始め、1年で正社員になり最終的に年商10億円のカリスマ所長になった方です。本書ではパート時代からどうやって売るか、売れる商品を作るか、ロスを減らして(コストを減らして)利益を作るかという考え方や実践方法、既存業務の枠組みを超えてどうやって利益を上げていったかという具体策が綴られています。
他にも以前ブログに書きましたが、トヨタの5代目社長の渡辺捷昭氏が新卒で社員食堂に配属され、余分な仕入れや残飯を減らすためデータを取って徹底的に無駄を省いて話題になり、抜擢され実績を積んで社長になった体験談をまとめた本なども面白いです。
そうした、経営者や仕事をしている人が自分で実践したことや取り組んだことについて綴られている本の方が具体的なので、自分の仕事にあてはめてすぐ実践ができるでしょう。
どうやったらもっと売上が伸ばせるか、利益が上がるか、どうしたら人を動かせるのかといった、人並み以上の工夫をした事例は、まさに既存の枠組みを打破している考えと行動です。そうしたことを実践して試して有効なものを取り入れて自分の血肉にして引き出しを広げていくと、発想力も視座も打ち手の幅も広がると思います。
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