オンライン忘年会は地獄?セクハラ&余興の強要で参加したい人ゼロ説

2020.11.27
by tututu
 

上司のウザい趣味を強要「アニメ同時視聴忘年会」

ここからは11月中にオンライン忘年会を終えた人たちの実例を見ていこう。

都内のIT企業に勤めるMさん(20代)は忘年会の幹事に指名されたものの、オンラインということでどうして良いかわからず、上司に意見を求めたという。

「ずっと飲んで喋るのは逆に気を使って大変だから、『みんなでアニメを見て時間を共有しよう』と提案されたんです。アニメ好きな若手社員もいるから、最初はまぁそういうのもありかなと思ったんでです。でも、『鬼滅の刃』とかメジャーな作品ならまだしも、勧められたのがマイナーで、しかも賛否両論わかれる『Angel Beats!』。社員みんなドン引きでした」

『Angel Beats!』は、人気ゲームシナリオライターの麻枝准氏が原作・脚本を務めた2010年のテレビアニメ。死後の世界の学園を舞台に人が生きることの意味を問う作品で、ヒロインの天使こと「立華かなで」はネット民から「天使ちゃんマジ天使」と讃えられるほどの人気を集めた。

一方で、登場キャラクターが多すぎたのか後半の雑すぎるストーリー展開は酷評されることも多く、かなり見る人を選ぶ作品だ。少なくとも忘年会向きのアニメではない。

Mさんは1話を同時鑑賞するだけならまだ我慢できたが、悲劇はそれで終わらなかった。

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「13話ある作品なんです。でも、1日で見るのは無理なので、忘年会は9話スタート。で、上司から出た指令が『1話から8話まで事前に見ておけ』。予習しておくように言われました。忘年会の経費として会社で持つからと、各自dアニメとかに加入させて。もう意味がわかりません。その上司はアニメ見ながら一人で感動してましたけど」(前出・Mさん)

ちなみに、このアニメに登場する劇中バンド『Girls Dead Monster』の二代目ボーカルが、『鬼滅の刃』の主題歌を歌うLiSA。アニメ同時視聴後、上司が「LiSAを語るなら鬼滅ではなくガルデモから入れ」と、物凄い勢いで絡んできたという。

陰謀論好きの上司が押し付ける「陰謀年会」  

大手食品会社に勤めるTさん(30代)もとんでもないオンライン忘年会に参加したひとり。Tさんが所属する部署のメンバー8人ほどで行ったという。上司は40代のマネージャー。はじめはごく普通に飲んでいただけだった。

「上司は陰謀論が大好きで有名。普段はあまりその手の話はしてこないんですが、お酒が入ってスイッチ入っちゃったんでしょうね。『ZoomやGoogleはNSA(アメリカ国家安全保障局)に盗聴されている』と語り始め、『この忘年会の様子も全部筒抜けだ』『余計な話はするなよ、盗聴されてるんだから』とか言ってました」

次々と繰り出す上司の陰謀論に、参加者たちは閉口。誰も喋らなくなってしまったという。となれば、あとはこの上司の独壇場。陰謀論の独演会のようなものになってしまった。

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「PRISMとかいう盗聴プログラムに、GoogleもAppleもFacebookもみんな監視されているんだとか言ってたな。あと、スノーデンの情報だと日本の首相だって電話を盗聴されてるんだとか。メンバー誰一人興味は示してなかったけど」(前出・Tさん)

途中から音声をオフにして聞いているフリをしていた同僚も。しかし、上司は気持ち良さそうにずっと語っていたという。

「幹事の若い子が怒られていましたね。Zoomじゃなくて、その場の誰も聞いたことがないJamiとかいうツールを使えと。オンライン忘年会はエンドツーエンド暗号化が必須だと力説していました。さんざん一人で喋ってたくせに。盗聴されてんじゃねーのかよと、みんな心の中で思っていました」(前出・Tさん)

上司は忘年会以降も、普通にZoomを使ってオンライン会議をしているそうだ。

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