世の中にはなかなか新たな一歩を踏み出せない会社や組織がかなりの数あって、リスクを取らないどころかリスクがないことを説明しても首を縦に振ってくれないというケースもあるようです。『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』著者で人気コンサルの永江さんの元に、そんな保守的な中小メーカーへの営業に苦戦しているという読者から相談が寄せられました。永江さんは、営業する相手を180度変えることが、結果として保守的な会社からの受注にもつながるとアドバイスします。その理由とは…。
保守的な中小メーカーから仕事を受注するには?
Question
永江さんのブログ、Twitter等拝見しており、コロナに対し過剰に恐れることなく生活することが出来ております。お陰様で先日Go Toを使いハネムーンに行くことが出来ました。毅然とした情報発信に助けられました、本当にありがとうございます。
質問です。私は中小メーカーのPR/資料用動画を無料で制作しております。ノウハウが映り込まない程度に現場を撮影する形になります。今回お伺いしたいのはその内容でなく、どうすれば保守的な中小メーカーから仕事を取ってこられるかということです。
必ず顧客のためになる自信もあり、プレゼンさせて頂けると無料ということもあって撮影できます。しかし企業側はそもそも必要性を感じておらず、新たなものを積極的に試そうという業界でもないためブログなどは効果が薄いです。
同じように新たなサービスを作ってつまずくパターンは多いと思いますが、どうすればより多くの最初のきっかけを作れるでしょうか。現在は友人や既存の顧客に紹介してもらっています。
永江さんからの回答
まず最初にちゃぶ台をひっくり返して申し訳ありませんが、そもそも保守的な中小メーカーへの営業に注力すべきか考え直した方が良いと思います。というのも同じ労力をかけるなら保守的な企業に何度も足を運んでプレゼンを繰り返すのと、先進的な企業からサクッと受注してその分高いクオリティで納品するのとではどちらがコストパフォーマンスが高いでしょうか。
「新たなものを積極的に試そうという業界でもない」とありますが、中小メーカーが100%保守的なわけではないですよね。たとえ少数派でも若い経営者が次々新しい挑戦をしているような会社を探し、互いに前向きに協力しながら動画を作り上げた方が成功しやすいです。
そこで一つ成功事例を作れば横の繋がりから話題になるはずですし、いずれ保守的な会社にも噂が耳に入るでしょう。営業=コストなので、なかなか成果が得られないところに力を注ぐより、初めから一緒に良いものを作り上げようとやる気のあるところに労力をかける方が結果として効率的だと思います。
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