客が悩んでいる時「私はこう思います」と伝えるべき納得の理由

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人との良好な関係性構築において極めて有用とされる、自分を主語にする「Iメッセージ」ですが、ビジネスや接客の現場でもその実力は遺憾なく発揮されるようです。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、自身が最近受けた接客で身をもって感じた「Iメッセージ」の効力を紹介しています。

選択肢とIメッセージ

Iメッセージと呼ばれる言葉。

「I」とは「私」のことですが、「自分はこう思う」を言葉にして伝えるという接客ではよく使われる言葉ですよね。以前からたまに「Iメッセージは良いですよ」といった話をしていますが、最近改めてやっぱりIメッセージは強いなと感じる機会がありました。

最近、使っていた折り畳み傘が壊れてしまい、せっかくならちょっと良いものでもないかなとある百貨店に見に行きました。そこで接客してくれた女性の方がいたのですが、折り畳み傘をいくつか見せてくれながら、商品の違いなども教えてくれていたのですが、私は同じブランドの2本の傘に惹かれました。どちらも同じ作りのもので、1本は黒、1本は明るいオレンジの色違いです。どちらもすごく良かったのですが、私は普段使うシチュエーション的にも黒にしようかと思いつつも、なかなか無いオレンジ色という色にも惹かれていたんですね。

で、少し悩んでしまったのですが、そこで販売員の方が言ってくれたのがIメッセージだったのです。悩んでいる私に対して、

「今日は黒を着てらっしゃいますが、普段も多いですか?でしたら、黒も良いと思いますが、オレンジが映えますよね」

「黒もスタンダードで使いやすいですが、“私は”オレンジをお勧めしたいです」

というようなことを言ってくれたんですね。普段は黒かネイビーの傘ばかりを選んでしまう私ですが、この言葉で、オレンジを選んでみました。結果としては、気分が変わり大満足しています。

Iメッセージを使うシチュエーションは様々ありますが、こうした、お客様がいくつかの選択肢で悩んでいる時などは、かなりの使いどきです。お客様にある程度信頼をしてもらえているという前提はあるものの、(信用がない場合はIメッセージは逆効果なので)選択肢で悩まれているときに「私はこうです」とIメッセージを伝えることで、お客様は商品を選びやすくなります。

特にお客様が片方に気持ちが傾きかけている時などには、それに合わせてIメッセージを差し込んだりできると、より決まりやすくなるという場合がほとんどです。

お客様のニーズをより深くヒアリングして選びやすくすることも大事ですが、時にはもっとシンプルに「私はこう思います」とIメッセージを伝えてみてください。それがお客様のためになることもあります。

今日の質問です。

  • お客様に言えそうなIメッセージとはどんなものですか?
  • 実際にお客様が悩んでいる時にIメッセージを伝えるとしたら、どんな言い方ができますか?

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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