独フォルクスワーゲンがソフトウェア分野に「3兆円投資」決断の背景

 

なぜVWはソフトウエアに力を入れるのか?

そのVWが、ソフトウエアに力を入れる、というのはなぜでしょうか?

電気自動車(EV)では、カーナビやドライブレコーダーなどの、様々なインターネットにつながったデバイスが、搭載されています。いわゆる、IoT(Internet of Things)です。

これらIoTによって、ドライバーが走れば走るほど、その人が、どこをどのように走ったのか、どこに立ち寄ったのか、という、そのドライバーの走行データが、フォルクスワーゲン(VW)のクラウドに溜まっていきます。

他のドライバーの分も合わせて、これらのデータが大量に溜まっていきます。

これによって、ビッグデータ分析ができるようになります。

そうなると、VW側としては、ユーザーであるドライバーに対して、

「もう少し行くと充電スポットですが、立ち寄ったほうがいいですよ」とか

「渋滞を避けて下道で行く方が便利ですよ」

「いつも立ち寄る、あのお店が近いです」

などという情報を提供できるようになるのです。

ユーザー側から見ると、自分の車が「お利口さん」になると感じるのです。

こうなると、ユーザーは一度VWに乗ると、他の車に乗り換えるよりも、次もまたVWにのりたくなりますよね。

アマゾンがユーザーのデータを溜め込んで、レコメンデーションに活かすのと、元になる考え方は同じです。

メーカーとしては、この点を活かすために、ソフトウエア開発に投資したくなります。

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