営業マン不要の時代到来か。急速にオンライン化する不動産選び

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新型コロナウイルスの感染拡大は、不動産選びの方法の変化まで加速させているようです。今回の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』では著者でマンション管理士の廣田信子さんが、ある企業が実施した調査の結果を紹介。そこには、不動産会社の営業マンにとっては耳の痛い、消費者の本音が記されていました。

不動産探しは急速にオンライン化し営業マンはいらなくなる?

こんにちは!廣田信子です。

昨年12月21日に、アットホームが、「ニューノーマル時代の住まい探し」調査の結果を発表しました。

ニューノーマル時代の住まい探し

調査対象は、21年3月頃までに賃貸物件への引っ越しか、物件購入を検討している人で、9月30日~10月1日に実際され、回答者は18~50歳の男女412名です。

内見、重要事項説明に関して、賃貸、購入ともに約30%がオンラインを望んでいるという今後の住宅販売、仲介のオンライン化のスピードが見える興味深い結果でした。

内見方法(複数回答)では、

従来の方法

  • 「不動産会社の店舗で待ち合わせて訪問」(賃貸52.4%、購入43.2%)
  • 「現地で待ち合わせて訪問」(賃貸50.0%、購入64.1%)

が賃貸、購入共に上位でしたが、それに続いて、

  • 「自宅でスマートフォンなどからオンライン内見」(賃貸29.6、購入32.5%)
  • 「自宅でスマートフォンなどからVRや360度画像で疑似内見」(賃貸24.8%、購入30.6%)

となっています。

特に購入予定者にオンライン内見の希望者が多いことは意外でしたが、複数回答ですから、まずは、オンラインで分かることはオンラインでじっくり見て冷静にふるいにかけ、本当に気に入ったものを、現地で見て確認する…という物件の選び方になっていくということでしょう。

また、申込手続き方法では、賃貸、購入ともに

  • 「自宅でスマホやパソコンからウェブフォームに入力、送信」(賃貸41.3%、購入33.0%)

が最多となっていて、「現地や不動産会社の事務所で書類に記入する」を大きく上回っています。

さらに、重要事項説明も、3割以上の人がオンラインを希望しています(賃貸30.1%、購入31.6%)。契約という重要な局面でも、賃貸で25.2%、購入で32.0%がオンラインを希望しています。重説、契約のオンライン希望の理由としては、

  • 「新型コロナウイルスの感染対策」

だけでなく、

  • 「オンラインの方が気軽にいろいろ聞けそう」
  • 「録画でき冷静に判断できる」

などがあがっていて、営業マンの印象やトークに引きずられたり、言った、言わないがないように、冷静に選びができると、オンラインをプラスに評価しているのがわかります。

回答者の年齢が比較的若いので、当然の結果と言えば結果ですが、家探しをする人は、この年代が圧倒的に多いですから、不動産仲介業界のオンライン化は急速に進むということでしょう。

知り合いの新築マンションの営業の方が、最近の仕事は、物件の宣伝用のビデオ撮影の台本を書いたり、撮影のための打ち合わせが主になっているよ。そのうち、営業マンはいらなくなるかも…。と言っていたのと重なりました。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 廣田信子 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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