韓国に世界が激怒。隣国が各国にし続けてきた信じがたい「お家芸」

kou20210118
 

韓国がついに中東の大国・イランを激怒させたというニュースが報じられています。二国間にいったい何が起きているのでしょうか。今回のメルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』では著者で台湾出身の評論家・黄文雄さんが、韓国がイランに対して行い続けてきた非礼な仕打ちを記すとともに、バイデン政権下となる米国がイラン核合意に戻れば、韓国はイランに意趣返しされることになると予測しています。

※本記事は有料メルマガ『黄文雄の「日本人に教えたい本当の歴史、中国・韓国の真実」』2021年1月6日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:黄文雄こう・ぶんゆう
1938年、台湾生まれ。1964年来日。早稲田大学商学部卒業、明治大学大学院修士課程修了。『中国の没落』(台湾・前衛出版社)が大反響を呼び、評論家活動へ。著書に17万部のベストセラーとなった『日本人はなぜ中国人、韓国人とこれほどまで違うのか』(徳間書店)など多数。

【韓国】イランが韓国を「我が国の歴史は韓国の仕打ちを忘れない」と激怒する理由

イラン「韓国政府が70億ドルを人質に取っている」=タンカー拿捕で

1月4日、イラン革命防衛軍がペルシア湾を航行中の韓国船籍のタンカー「MT韓国ケミ」を、海洋汚染を理由に拿捕しました。

韓国ケミの船員は海洋汚染の容疑を全面否定し、韓国政府もイラン大使を呼んで猛抗議を行い、船舶と船員の即時解放を求めました。

冒頭の朝鮮日報は、ロイター通信が伝えこととして、イラン政府のアリ・ラビエイ報道官が、イランの韓国船舶拿捕は人質事件に当たるという主張に反論して、「イランの資金70億ドルを人質にとっているのは韓国だ」と述べたことを報じています。

冒頭の朝鮮日報の報道ではここまでしか書いていないので、日本人にとってはなんのことだか分かりづらいと思いますが、韓国とイランはずっと確執を抱えていました。

かねてより、韓国は相手の弱みに付け込む、約束を守らない、すぐにゴールポストを動かす信用のできない国だということを、私は繰り返し主張してきました。台湾は朝鮮戦争時に韓国を支援しましたが、韓国側は1992年の中韓国交正常化の際に、「台湾との断交はない」と甘言を弄しながら韓国車を台湾に売りつけ、その直後に一方的に断交を宣言して、韓国にあった台湾の大使館の資産を中国名義に変更するといった、信じられない不義を行いました。

日本に対しても、1965年に結んだ日韓基本条約で「解決済み」としている問題を繰り返し持ちだして、条約締結から55年を経過した現在も、いまだに「謝罪と賠償は終わっていない」と言い続けています。

さらには2015年に「最終的かつ不可逆的に解決した」と日韓政府双方が取り決めた慰安婦問題日韓合意も、韓国側は一方的にこれを破り、日韓合意の際に設立した財団も解散させてしまいました。

このような国柄ですから、イランに対しても、韓国はこれまで何度も相手の弱みに付け込んできたため、大きな摩擦が起こっていました。

最初にいざこざがあったのは2016年頃です。その顛末は次のようなものでした。2010年に西側がイランへの制裁措置を取り、ドル決済の禁止となった際、韓国はウォン決済に切り替えました。

韓国はイランから輸入する際にウォンで決済し、それをイラン中央銀行の名義で韓国のウリィ銀行に積み立てておいて、次に韓国企業がイランに輸出する際の代金精算のために使ってきました。とはいえ、イランからの輸入額のほうが多かったこともあり、2016年ごろにはこの口座に3兆~4兆ウォン(約3,000~4,000億円)が積み立てられていると推計されています。

イラン「韓国口座から資金移す」

これだけの預金が積み上がれば、イランとしては当然ながら、より利率の高い口座に回したいと思うはずです。実際、イラン側は一部を定期預金にしてほしいと韓国側に何度も要求してきましたが、銀行側はこれを拒否してきたのです。

当時の韓国での定期預金金利は3%を超えていましたが、イランに支払う年金利は0.1%に過ぎませんでした。2012年にようやく利子を上げましたが、それでも年利1.6%でした。

print
いま読まれてます

  • 韓国に世界が激怒。隣国が各国にし続けてきた信じがたい「お家芸」
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け