現在のコロナ禍のように、安定していた企業でもある日突然窮地に陥ることもあり、先が見えないこの世の中を生き残るにはどうすればいいのでしょう。今回のメルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』では、30代手前でマーケターとしてキャリア形成を目指すサラリーマン読者からの質問に、人気コンサルの永江一石さんが答えます。永江さんは、専門性とマネジメントは「どちらか」ではなく「どちらも」必要なスキルとズバリ。40歳前後で市場価値が高いのはどんな人材かを伝えています。
これからのマーケターに必要なスキルとは?
Question
文系学生に対するキャリア論を見て、すでに社会人の自分ですが改めて自分も危機的な状況にいると感じました。そこで質問なのですが、もし永江さんがこれからマーケターとしてキャリアを作ろうとするならどういう道を選ばれると思いますか?
自分自身では、事業会社に務めており、専門性や成果に関してはある程度評価されてきましたが、仕事の範囲が狭く市場価値に不安があります。幅広くいろんなことができるようになったらいいのか、専門性を深めるのか、マネジメントなどに手を出すのか30歳を手前に焦っております。
永江さんからの回答
専門的な強みもあるマルチプレーヤーの方が市場価値が高いので、全部身に付けていくべきです。今従事されている事業・職種が分かりませんが、専門性とマネジメントは「どちらか」ではなく「どちらも」必要なスキルです。
基本的に30歳を過ぎたら大なり小なりマネジメント経験がないと採用されませんし、専門性を発揮しようとしても一人で完結する仕事でない限りチームやプロジェクトをマネジメントする力が求められます。
40歳過ぎて特定の専門性しか持っていない人ではできる仕事はかなり限られるでしょう。市場の需要が高くどこでも仕事に就けるのは(専門の分野で高い価値を出せるのは前提として)、広い領域の仕事も人並み以上に成果が出せて、かつマネジメントもできる人です。
まだ30前のご年齢とのことですから、何か一本に絞るのではなく全て身に付けていけば良いです。仕事の詳細を理解していませんが、マーケターとしての勉強をして専門性を高めながらマネジメントを学んでスキルを磨くことだってできるはず。
また今が危機的な状況と気付けただけでも他の人より一歩進んでいます。今後危機感を持って頑張れると思うので、大変でもマルチに取り組んでどのような局面でも成果を出せる人を目指すことをおすすめします。わたしも20代に営業・事業企画・マーケティングなど様々な経験を積んでスキルを磨いたことが今に繋がっていると実感しています(マネジメントは苦手分野ですがw)。
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