コンビニの新商品が「増えては消え」を繰り返すほど雇用の場が増える訳

 

それにも増して大変なのは、製造現場ですが、次々に商品が変わるので、製造ラインを自動化できません。大量に売れるからといって、設備投資をしてしまうと、非常に大きなリスクを伴います。流行り廃りの激しいコンビニ界では、突然売れなくなることもあるからです。よって、人海戦術がもっとも効率の良い製造方法となるのです。

現在のコンビニの、特に食品関連の工場では、製造ラインの両側に人が並び、手際良く作業しています。まるで、高度成長期の自動化前夜の工場のような光景です。すなわち、工場に人がたくさん存在しているのです。自動化で人がいなくなった工場に、人が戻ってきています。これは、非常に重要なことです。単純労働が減っている現代社会において、新しい雇用が発生しているのです。

新商品が次々に登場しては消えていく生活環境には、あまり良いイメージはありませんが、新しい雇用を生み出すという事実には、喜ぶべきかもしれません。飽きやすい消費者が増えていることが、雇用を拡大するとは、なんとも不思議なものです。コンビニがいまの地位を堅持、あるいは成長し続けると、一定の雇用は確保されるのではないでしょうか。

モノを作ることは、働くことの基礎。やはり、産業が栄えてこそ、社会は繁栄するのです。

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なぜ、人はモノを買いたくなるのか。欲しいという感情は、どこから生まれるのか。消費行動における人の心理を知れば、売れるモノが見えてくる。売り方がわかる。小手先のテクニックなど、いらない。人を研究すれば、やるべきことはすべてわかる。

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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