地質学者が捉えた、東北沖と伊豆諸島周辺で大地震発生の「兆候」と「法則」

2021.03.11
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by gyouza(まぐまぐ編集部)
 

衛星ひまわりの画像に映った「大気重力波」

大きな地震が発生する前に、その周辺の上空に波状の雲が出現する現象が確認されている。これが「大気重力波」だ。大気重力波とは、大気の密度差によって生じる空気塊の上下振動から発生する大気中の波で、地震の発生直前に電磁気的な異常が見られるという研究は、地震の研究者の間でも議論されている。下記の学術論文には、地震前に大気重力波が地表から電離圏に伝達しているのではないかという観測結果やモデルが存在していることが紹介されている。

● 長尾年恭,鴨川仁,服部克巳,電磁気学的手法による短期的地震前兆の観測的研究の現状,地震 59,69-85,2006.(※注意:PDFが開きます)

この「大気重力波」の法則は、懐疑的な見方を示す研究者も多く、公式に認められている前兆ではない。だが、2月の福島沖M7.3地震発生前に、震源近くで「大気重力波」が発生していることが分かっている。下記の国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が公開している、ひまわりリアルタイムWebの画像を見てみよう。2月13日の地震発生の3日前、2月10日の東北沖周辺に波状の大気が広がっている様子がわかる。

そして今回、2021年3月6日の同画像には、同じように東北周辺を覆う「大気重力波」が確認できる。下記の図を見ると、北海道の南部から東北沖周辺に同様の波が出ており、2月と同等クラスの地震が発生する可能性は否定できない。

この他、同じくNICT「宇宙天気予報センター」のGPSによる「日本上空の全電子密度」の異常、地震前に見られる「彩雲(さいうん)」の目撃情報、東北地方を中心にカラスの大群発生など、地震前に見られる宏観現象はいくつも報告されている。

● なぜ?“カラスの大群”東北各地に現る 専門家は…(テレ朝news)

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