ワクチン安全性議論に終止符?接種済みの世界的エンジニアが危険派を論破

shutterstock_1927204589
 

さまざまな情報が錯綜し、医療従事者への接種すら遅々として進まない我が国の新型コロナワクチン事情。昨年末に投与が開始されたアメリカは現在、どのような状況なのでしょうか。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では、「Windows95を設計した日本人」として知られる世界的エンジニアで米国在住の中島聡さんが、現地のワクチン接種の現状を自身の体験を交えレポート。さらに自ら調べ上げたワクチンが効果を発するシステムとその安全性について、詳細に解説しています。

プロフィール中島聡なかじま・さとし
ブロガー/起業家/ソフトウェア・エンジニア、工学修士(早稲田大学)/MBA(ワシントン大学)。NTT通信研究所/マイクロソフト日本法人/マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。現在は neu.Pen LLCでiPhone/iPadアプリの開発。

中島聡さんのメルマガご登録、詳細はコチラ

 

COVID-19ワクチン接種

先日(3月30日)にCOVID-19ワクチンの第1回目の接種をしてきました。モデルナのものです。

米国では、去年の12月から医療従事者へのワクチンの投与が始まり、それが次第に、警察、消防、高齢者、介護者、などに広げられ、今では誰でも受けられるようになっています。

ワクチン接種のインターネットでの申し込みも、3月の前半まではかなり混雑しており、なかなか予約が取れない状況でした。しかし、3月の後半になると接種出来る場所が大量に追加されたこともあり、私が申し込んだ時点(3月26日)では、あっさりと4日後の接種が予約できました。

場所は、近所のPharmacaというドラッグストアです。本来、予防接種をするような場所ではありませんが、臨時のコーナーを設置して、そこで看護婦さんが1人で対応してくれました。

場所によっては、手際が悪くて何時間も待たされる場所があると聞いていましたが、私が行った場所は、小規模だったこともあり、予約した時間に行くと、前に並んでいる人はわずか2人でした。

接種に必要な情報の提供は、すべて前もって、そのドラッグストアのウェブサイトで記入しておいたので、免許証で本人確認をし、簡単な説明(接種後、15分間は店の中にいなければいけないこと)を受けたのちに筋肉注射という一連のプロセスが3~4分で終わりました。2回目の予約も、同時にやってくれました。

場所によっては、必要事項を現地で紙の書類に記入しなければならない所があるそうですが、そんな場所を選ばなくて、つくづく良かったと思います。

ちなみに、接種後、15分間は店の中にいなければならない理由は、ごく稀に、アナフィラキシーというショック症状を起こす人がおり、それに対処するためだそうです。

アナフィラキシーは、異物(ワクチン)が体内に入ったことに対して、体が必要以上に強く反応してしまうアレルギー反応で、呼吸困難、血圧低下、意識障害などを伴います。

放置すると危険ですが、エピペンというアレルギー症状を緩和する薬を注射をすれば大丈夫です。エピペンは、ピーナッツアレルギーなど持つ人たちが、万が一のために常に持ち歩いている薬です。

アナフィラキシーは、ほとんどの場合、ワクチンの接種後15分以内に起こることが分かっているため、万が一の場合に備えて、店にいてもらうのです。

私の場合、注射後にもらった5ドル分のクーポン券をどう有効に使うかを悩みながら店の中をうろうろとしていたら、15分はあっという間に経ちました。最初は日焼け止めでも買おうと考えていたのですが、レジの近くを見たら美味しそうチョコレートがあったので、それを購入しました。

アナフィラキシーが起こる可能性は、非常に低いのですが、一般的な副反応としては、筋肉注射をされた場所の痛み、発熱、倦怠感などがあります。体が異物に対して免疫を作る際の当然の反応なので、それを嫌がったり、心配する必要はありません。

私の場合は、まったくその手の症状がなかったので、逆に「効いているのか?温度管理はちゃんとしていたのか?」などが気になってしまったぐらいです。副反応は2回目の方が強いらしいので、2回目には、何らかの反応が起こることを期待しています。

ちなみに、米国では、ファイザーのものとモデルナのものが最初に認可を受け、最初はその2種類のワクチンでスタートしましたが、最近になってJ&J製のものも認可を受け、今は3種類のワクチンで摂取が行われています。

ワクチンの種類は場所によって異なり、かつ、公開されているので、その情報を使って、どのワクチンを受けるかを選ぶことが可能です。

私の場合、mRNAワクチンである、ファイザーかモデルナであればどちらでも良かったので、モデルナを投与してくれる、ドラッグストアを選びました。

print
いま読まれてます

  • ワクチン安全性議論に終止符?接種済みの世界的エンジニアが危険派を論破
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け