日経平均591円急落で「五輪中止なら再起不能の株価ショックも」の声。再々緊急事態宣言“今さら”検討で菅政権も非常事態へ

2021.04.21
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by tututu
20210226bura01
 

政府は20日、新型コロナウイルスの感染が拡大している東京都、大阪府、兵庫県を対象に特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令する方針を固めた。時事通信などが報じた。こうした現状を受け、21日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続落し、前日比591円83銭安の2万8508円55銭と2万9000円の節目を下回った。

3度目の緊急事態宣言発令へ

菅義偉首相は20日、大阪府から宣言発令の要請を受け、首相官邸で記者団に「状況を精査し、対策の中身を検討し、速やかに判断したい」と語った。感染が拡大する東京と兵庫への対応についても「状況を踏まえて判断したい」と述べた。

東京都は22日にも要請する方針で、兵庫県も大阪府と足並みをそろえるとみられる。政府は各知事の意向を踏まえ、発令に向けた調整を急ぐ。

一方、菅首相は緊急事態宣言を発令しても、東京オリンピック・パラリンピック開催には影響しないと強調。「安全・安心な大会になるよう政府として全力を挙げていく」と語った。

期間は3週間程度とする案が浮上しており、22日にも対策本部を開き決定する。3都府県に宣言が出されれば、去年4月、今年1月に続いて3度目となる。

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菅政権の無策に投資家苛立ち。-591円急落

緊急事態宣言が発令される見通しを受け、東京株式市場では急反落した20日に続いて21日も続落し、前日比591円83銭安の2万8508円55銭と2万9000円の節目を下回り、3月24日(2万8405円)以来およそ1カ月ぶりの安値を付けた。

チャート修正

日経平均15分足(SBI証券提供)

昨年2~3月のコロナショックではその後、株価が切り返したが、市場関係者の間では「今回はこれまでと同じようにはならない」というマイナスな見方が強い。

というのも、高値圏で推移してきたアメリカ市場が調整に入っているが、それでもアメリカでは国民のワクチン接種が順調に進むなど、コロナ対策が進んでいる。

一方、日本はワクチン接種率が先進国の集まりである経済協力開発機構(OECD)加盟37カ国の中でダントツの最下位。世界182カ国中でも131位にとどまるなど、まったく進んでいない。

前回は給付金支給による国民の期待などもあったが、今回はそれもない。政府による具体的なコロナ対策が見当たらず、後手後手に回っている印象は否めない。

また、日銀は4月に入ってから日本株ETF(上場投資信託)の買い入れを見送っていて、この方針変更も懸念材料のひとつとみられ、株価下落につながっているといえそうだ。

高い売買シェアを占める外国人投資家から見れば、アメリカ市場と日本市場なら、後者のほうが断然売り崩しやすく、相場のムードは停滞から悲観へと変化している。

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東京五輪中止なら株価大幅下落の可能性も

7月23日から開催が予定されている東京オリンピック・パラリンピックについて、菅首相は緊急事態宣言が検討される現状であっても「まったく影響しない」としたが、市場関係者の間では「五輪中止なら再起不能になる株価ショックが起こる可能性がある」との声がささやかれ、悲観的な見方が出ている。

減っては増えを繰り返す新規感染者の数、ワクチン確保の遅れなど、とても3カ月後にオリンピックを始められる環境にはなく、中止になる可能性が否定できないためだ。

自民党二階俊博幹事長が15日、出演したテレビ番組の中で、新型コロナウイルスの感染がさらに拡大した場合、五輪の開催中止も選択肢のひとつと発言するなど、菅首相の足元である自民党内にもそうした意見がくすぶっていることが明らかとなった。

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五輪中止となれば株価下落は避けられない。一方、コロナ対策がうまくいけば、マーケットも好反応を示すはずである。菅首相の今後の舵取りが試されている。

image by: 首相官邸

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