悪質な「ピンハネ男爵」竹中平蔵氏が五輪スタッフ派遣で儲かるカラクリ

 

それでも、百歩×百歩=1万歩ゆずって、残りの日当35万円が、ちゃんとディレクターに支払われるのなら、とりあえず「良し」としましょう。しかし、東急エージェンシーは広告代理店ですから、人材集めは本業ではありません。そこで、日当35万円で人材派遣会社へ丸投げしました。勘のいい人ならもう分かったと思いますが、ここで、菅義偉首相のブレーンである竹中平蔵氏が会長をつとめる人材派遣大手パソナの登場です。それでは、パソナのHPを見てみましょう。

何故なら、東京五輪に関する人材派遣は、すべてパソナが独占しているからです。事実、5月26日の文科委員会で、五輪組織委の布村事務総長は「すべてに渡ってパソナさんの権利が及んでいるという実態はない」と答弁しつつも、現時点での派遣スタッフのほとんどがパソナからの派遣であると認めました。

で、パソナのHPの「東京五輪大会スタッフ」の募集概要を見てみると、責任者でも時給1,650円、日当にして約1万2,000円です。五輪組織委が東急エージェンシーと交わした内訳書によると、責任者クラスは最低でも日当20万円以上なのに、パソナから本人に支払われるのは日当1万2,000円。これじゃあ、竹中平蔵氏は「ぼったくり男爵」ならぬ「ピンハネ男爵」ではありませんか。

こうした事実を知ると、この日当35万円だの25万円だのという法外な賃金は、最初から自民党の身内である竹中平蔵氏にピンハネさせる目的で設定されたものなのではないか?…と勘ぐってしまいますよね、普通は。

…そんなわけで、安倍晋三前首相は、新型コロナ以前も「モリカケ」だの「桜」だのと政治私物化による悪質極まりない税金泥棒行為を繰り返して来ましたが、新型コロナ以降も、この「国民から巻き上げた税金を自分たちの身内で山分けする」という自民党政権の伝統的な税金泥棒システムは、今日まで一向に是正されていません。新型コロナ以降も、安倍前首相による新型コロナを悪用した税金泥棒行為が次から次へと繰り返されて来たため、1年前のことなど忘れてしまった人も多いと思います。そこで、まずは1年少し前、昨年2020年4月にカレンダーを戻してみましょう。

当時、安倍首相は「桜」問題から逃げまわりつつ、自分の息の掛かった東京高検の黒川弘務検事長を検事総長にするため、法をねじ曲げて定年延長を強行しました。そのことで、野党だけでなくツイッター民からも集中砲火を浴びていました。その上、新型コロナの感染拡大によって初期の水際対策に失敗したことが露呈し、公私に渡り炎上してしまいました。

そこで、安倍首相が起死回生のために打ち出したのが、2020年4月20日に閣議決定した「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」でした。感染拡大防止策と医療提供体制の整備に2.5兆円、雇用の維持と事業の支援に30.8兆円、経済活動の回復に3.3兆円、強靭な経済構造の構築に10.2兆円、今後への備えに1.5兆円と、総額48兆円を超える大盤振る舞いで、ガタガタになりかけた政権の立て直しを図ったのです。しかし、その後どうなったのか、皆さん覚えていますか?

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