大企業に就職することに、どれほどの意味があるのでしょうか。給料が高い、休みが多い、安定している。魅力的に思えるかもしれませんが、約40年勤め上げるためには、「やりがいを見出せるかどうか」が、最大のテーマとなります。どれだけ条件が良くても、面白味を感じず、奮起することもなければ、絶対に長続きはしません。悩み、もがき苦しむことになります。
「大企業・安定」に夢を見ていたかもしれませんが、やがて、それが本当の夢ではなかったことに気づいてしまう時がきます。「俺の、私の夢はこれじゃない!」と、退職願を書くことになるのです。
大企業は、やりがいを感じにくい環境だとも言えます。ひとりで何かを成し遂げることもなければ、少人数でプロジェクトを成功させることもあまりありません。ひとつのことに大人数が関わり、システム化された中で、ひとりひとりは小さなことを担当するだけです。大企業になるほど、人材はひとつのパーツでしかなくなるのです。
それに比べて中小企業は、大きなやりがいを感じることが多くあります。人材が少ないので、ひとりの人間が受け持つ仕事は多くなります。責任も重大。休みも少ない。しかし、期待されています。自分の存在意義を感じるでしょう。まさに、やりがいのある仕事です。ひとりでやらなければならない仕事も多いので、幅広い知識・技術を身につけることができます。
追い込まれることもあるでしょう。自分を痛めつけなければならない時も来ます。だからこそ、鍛えられるのです。苦しい時には、数少ないまわりの人たちが必ず助けてくれます。それが、中小企業なのです。
ハッキリ言いますが、大企業は冷たい。それは、人材の重さが違うからです。大企業は、業績が悪化すれば、簡単にリストラをします。しかし、中小企業は簡単には捨てません。人材こそが第一の財産だと考えているからです。そんな中小企業を選んでも良いのではないでしょうか。就職先が人生を決めるのではありません。人生を決めるのは、自分自身なのです。
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