チームマネジメントのプロが伝授。「職場の一体感」を作る効果的な方法とは

 

「一緒に苦労すること」がポイント

これは、「問いの共有」と呼ばれる対人関係スキルの1つです。

実際に行うときには、テーマ選びにちょっとしたコツが必要です。

  • メンバーにもメリットのある共通の利害に関するもの
  • 絶対的な正解がなく、ある程度の期間一緒に考える時間が続くもの
  • 一人ひとりが考えながら意見を交わすことができるもの
  • 出した答えを行動に移せるもの

関係者が「一緒に苦労して考えた」と感じられることがポイントです。

人は自分が関与すればするほど、出した答えに対するコミットメントが高まります。一方的に押しつけられるのではなく、自分が関わったことで肯定的に受け入れようという気になるのです。

「問いの共有」は、最初は少人数から始めた方がうまくいきます。できるだけ対等な立場で自由に意見が言えるよう、立場が上の人は自分が出過ぎないように注意します。メンバーが上の人の顔色をうかがってしまうと、一体感は生まれにくくなります。

これがきっかけとなってチームに小さな一体感が生まれてくると、日常の仕事においても、お互いが耳を傾けて協力しようという意識が芽生えてきます。

徐々に、より大きな問題やチームの存在意義などの踏み込んだテーマについて問いを共有しながら、最初に管理職の皆様があげたような、状況に応じたアクションを加えていくとよいでしょう。

【今日のまとめ】

  • チームの一体感づくりのきっかけとしては、「同じ問題を一緒に考える」という「問いの共有」が効果的である
  • そこには、「行動が感情に影響を与える」という人の心の仕組みが働いている
  • メンバーにとってメリットのあることに対して、「一緒に苦労して考えた」と感じられるようなテーマが望ましい

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image by: Shutterstock.com

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造船会社で深海調査船の開発に従事した後、証券会社での投資開発課長、投資技術研究室長などを経て、米国資産運用会社で資産運用コンサルティング部長。その後、執行役COOとして米国人CEOと共に経営に携わる。 現在、日米のグローバル企業での実績をもとに、講演・研修を通じて多くのビジネスパーソンの成長支援に関わる。日本投資顧問業協会、日本証券アナリスト協会などの委員を歴任。九州大学大学院工学研究科修了。 主な著書に『管理職1年目の教科書』『管理職3年目の教科書』(ともに東洋経済新報社)がある。

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