先日掲載の「小池知事の誤算。『都民ファースト』への裏切りで消えた首相の座」でもお伝えしたとおり、一度は潰えたかと思えた小池百合子氏の「日本初の女性首相」への道ですが、都議選を経た今、またとない好機が訪れているようです。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では著者で日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、度重なるコロナ対策のミスにより、自民党は次期衆院選で苦戦を強いられることになると予測。結果として自民は選挙後に「小池新党」と維新の2党と保守連立政権を組むことになり、首相には小池氏がなるしかない、との大胆な見立てを記しています。
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衆議院選挙はどうなるか
東京都議選の結果は自民党の苦戦でした。この結果を受けて考えると、衆議院選挙は大変なことになる。その検討をする。
東京、沖縄は緊急事態宣言で、神奈川、千葉、埼玉、大阪がまん延防止等重点措置宣言の延長になった。7月12日から8月22日まで。
そして、ワクチン接種は、現状では1日100万回以上の接種であるが、ワクチン在庫の関係から、1日120万回が限度だと。そして、五輪は無観客になった。
田村厚労相は、コロナ感染症の分類を変更する可能性を示唆した。そろそろ、ワクチン接種が50歳代以上に行き渡れば、重症化率が下がり、家での静養を基本として、重症化したら病院に入院するということになると思われる。感染者数の増加だけで緊急事態宣言を出すこともなくなるはず。
そうしないと、飲食店での酒提供禁止を続けると、すべての飲食店の経営ができなくなる。
飲食店への補償金が払われないことで、倒産が現時点でも増えている。この結果が、心配していた通りに都議選で出てきた。
自民党だけは入れないという人が、多数いたので自民党が勝つことはないとみていたが、やはりである。
小池知事は、都民ファーストの会を最後に応援して、それを報道機関が大々的に取り上げたことで、今回も“小池マジック”で意表を突いて、苦戦すると思われた選挙を傷の少ないものにした。
これで首相への道をつないだことになる。というより、小池首相への道にビック・チャンスが到来した。
この状況をいち早く、取り込もうと中谷元氏が、小池都知事との国政での連携を指して、「衆院選後に『小池新党』との保守合同を真剣に検討すべき」と述べた。そして、二階幹事長も「国会に戻るならば大いに歓迎だ」と述べた。
それに対して、小池都知事は、国政復帰の可能性について、「知事職にあって新型コロナウイルス対策や東京五輪・パラリンピック(開催準備の)の真っただ中にある。(国政復帰は)頭の片隅にもない」と否定した。ということは、それらが終われば、国政復帰は、あり得ることになる。
小池氏は、自分の行動をどうすれば、一番効果的にできるかという目線で奇襲作戦を計画するので、現時点ではの状態だと認識する必要がある。
この上、自民党との関係をつなぐために、小池氏は「二階先生からはいつもご指導いただいており、感謝申し上げたい」と述べた。国政復帰の芽があることを言った。
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