低迷「モスバーガー」が奇跡の復活。エッジの効いた新商品で大逆転の舞台裏

 

ハンバーガー戦国時代~激戦を生き残る秘策とは

コロナ禍のテイクアウト需要に目をつけて、居酒屋や焼肉チェーンなど、異業種も相次ぎハンバーガー市場に参入、しのぎを削っている。ハンバーガー戦国時代の到来だ。

東京・港区のロサンゼルスからやってきた「ザ・カウンター六本木」。「強みはカスタムだと思います。好みでいろいろなものを選べる」という。

自分好みのオリジナルバーガーが作れる「カスタムバーガー」(1419円~)。パティはビーフやチキン、白身魚など5種類。13種類のチーズにトッピングも33種類から選べる。バンズやソースも選べるから100万通り以上のバーガーが作れるというわけだ。

一方、国内組の老舗「ドムドム」はカニを丸ごと一匹使った「丸ごと!!カニバーガー」(990円)で勝負に出た。使うのは、脱皮したてで甲羅が柔らかいソフトシェルクラブというカニ。これに粉をまぶして唐揚げにしていく。そのままバンズに乗せて、チリソースをかければ完成だ。

「やりすぎ?それは嬉しいです。普通のバーガーでは埋もれてしまうと感じています。商品で目立ちたい。ドムドムを選ぶ理由にしてもらいたいと思っています」(「ドムドムハンバーガー」浅田裕介さん)

続々と現れる強敵にモスバーガーはどう立ち向かうのか。スタジオで中村はこう語った。

「次から次に新規参入があって、新しい形のバーガー、店が生まれるのは、ハンバーガーに対する需要がある証拠。その需要にしっかり応えたいと思っています」(中村)

モスバーガーがまた、新たな挑戦に動き出した。お客が受け取っている紙袋の中身は食パン。その名も「バターなんていらないかも、と思わず声に出したくなるほど濃厚な食パン」(600円)だ。

店頭で予約し、月に2回の販売日に取りに行けば手に入る仕組み。発売初日のこの日だけで9万5千個も売れ、早くも話題沸騰となっている。

今までにない面白い企画に、今後も中村は挑戦し続ける。

※価格は放送時の金額です。

 

~村上龍の編集後記~

中村さんは、モス入社後も司法試験に未練があったらしい。そんな態度を創業者は暖かく見つめた。モスはどこか暖かい。テリヤキなど初期から続く商品、店内の雰囲気、食を通じて人を幸せにすることをいちばん大切にしてきた会社だとわかる。ただし変化への対応が遅いらしい。創業家以外からのトップ、過度期だとよくわかるのだろう。「会社は変わった」と示すためにタップを踊った。見た目よりお茶目な人だ。お茶目なトップが引っ張るモス、これからが楽しみだ。

 

 

<出演者略歴>

中村栄輔(なかむら・えいすけ)1958年、福岡県生まれ。1982年、中央大学卒業。1988年、モスフードサービス入社。1995年、法務部長。2001年、店舗開発本部長。2012年、国内モスバーガー事業営業本部長。2016年、社長就任。

 (2021年3月25日にテレビ東京系列で放送した「カンブリア宮殿」を基に構成)

 

テレビ東京「カンブリア宮殿」

テレビ東京「カンブリア宮殿」

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