妙子 「代表監督に就任する時、『全責任を追うから全権を任せてほしい』と協会に言いました。それは裏返せば『責任を取る代わりに、口出しするな』ということになる。そう言った手前、必ず実績を出さなければいけないと自分に言い聞かせて頑張ってきた。
その重責、プレッシャーは言葉にできないほど苦しかったし、神経もだいぶすり減った気がします。でも、その苦しさに負けない人がプロじゃないかと私は思うんです。
苦しさに負けない。それは自分に負けないことだと思います。私のソフトボール人生を振り返れば、まさに自分との闘いでした。悔しい、負けないんだと執念を燃やしていたけど、負けたくない相手は自分でした。人じゃない。弱い自分、くじけそうになる自分に、もう一人の自分が『頑張れ、頑張れ』と言い続けてきた。
生きるって、最後は自分ですよ。夫もいるし、親もきょうだいも、友人もいる。みんな励ましてくれるし、勇気づけてくれるけど、私にはなれない。踏ん張って、最後に頑張るのは自分なんです。だから生きることは自分との闘いだと思っています」
(※ 本記事は月刊『致知』2003年8月号 特集「プロの条件」より一部抜粋・編集したものです)
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