では転職をしないのが良いのか?ずっと新卒で入社した会社にいるべきなのか?と問われるとこれもまた難しいんです。
新卒で入社した会社に、30歳になっても在籍していたらその人がこの先転職する可能性は、30%以下だと思います。その人がそのまま35歳の誕生日を迎えたら、転職する確率は10%以下に下がると思います。で、そのまま40歳を超えてしまったら、その人は肩たたきをされるまで転職のことは考えなくなるでしょう。
これはこれで問題なんですよね。そういう人はその会社に最適化してしまったので、35歳になって転職をしても幸せになりにくいんです。
新卒で入社した会社の企業文化がThe Worldだと考えるようになってしまうからです。そういう人は転職先のあらゆるプロセスに違和感を感じるんです。例えば、
▼ この会社は女性がお茶を淹れてくれないの?
▼ 会議の議事録って若い人が率先して取るモノでしょ?
▼ 夏休みを1週間以上取るなんて信じられない
▼ 近場の客先はタクシーで行くでしょフツー?
▼ 今どき会議で紙の資料を配るの?
みたいに以前の会社では当たり前だったことが、どこの会社でも当たり前だと考えてしまって、アジャストできなくなるんです。
ですから私は40歳を超えているのに、一度も転職をしたことが無い人を採用したことがありません。ほとんどのケースでアジャストできませんから。
とはいえ、新卒で入社した会社がしっかりした会社で、業績も良いというのなら、無理して転職をする必要もないわけで、このあたりの判断が非常に難しいんですよね。
ですから30歳前後になった時に訪れる、最初の転職の機会は、自分のキャリアデザインを見直す良い機会になるんですよ。どちらを選ぼうが、ここであなたの人生のレールは大きく変わりますから。
image by: Shutterstock.com








