朴書記は鉄道を利用したミサイル発射システムが「全国各地で分散的に任務を遂行することで、同時多発的に脅威となる勢力に甚大な打撃を加えることができる効果的な対応打撃手段となる」と評価。今後、短期間で実践的な訓練を積み、「連隊」から「旅団」への拡大も検討する考えを示しており、ミサイル発射の実験は、今後も続くことを示唆した。
鉄道網を活用したミサイル発射実験は、旅客列車に偽装しやすく、既存の列車を利用すれば移動式発射車両を多数配備するより安上がりという利点がある一方、爆撃で線路が寸断されれば役に立たなくなるという弱点もある。
いずれにせよ、北朝鮮は今年1月の党大会で「弾道威力が世界を圧倒する新型戦術ロケットや中長距離巡行ミサイルをはじめ、先端核戦術兵器を相次ぎ開発し、頼もしい軍事技術的強勢を堅持した」と主張。「国防科学発展および兵器システム開発5か年計画」を示し、9月9日の閲兵式でも「戦争抑止力目標の達成」を強調した。
朴正天党書記は、15日の試射を現地視察して「国の防衛力、戦略抑止力を許可する事業に一層邁進すべきだ」とも述べた。まさに有言実行の核・ミサイル開発を着実に実行している北朝鮮の脅威に日本はなす術を知らないのが現状だ。(宮塚コリア研究所代表 宮塚利雄)
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