A空港に着き、神戸空港まで飛ぶ予定の飛行機を見てまたビックリ。
そこにはイルカが描かれた可愛いプロペラ機が。
私はプロペラ機が珍しかったので少し胸が弾みましたが父はいよいよ不安なご様子。
「ほら!絵もバッチリ描いてあるね!私、プロペラ機に乗るの初めて!!」
できるだけ明るく話しかけても父は不安でうわの空。
「39人乗り」というそのプロペラ機の、あろうことか私たちの席はプロペラがバッチリ見える位置にありました。ある意味、当たりの席です。プロペラ機好きの人にとっては特等席と言っても過言ではありません。
しかし、プロペラ機に怯えている父にとっては…
狭い機内、丸見えのプロペラ。そして地方色を生かしたA市の方言でのアナウンス。
真剣な顔で「何かあった際の避難器具の使い方」を聞き入る父。それまで見た父の顔の中で1番真剣で青白かったです。
離陸の時。
ビュンビュン回るプロペラの音と、がたがた揺れる機内に驚いた父が
「あかーん!!!!!」
と叫びました。
心配して来てくれたCAさんに、
情けない笑顔で「この飛行機、大丈夫?」と聞いていた父の顔が忘れられません。
私としてはプロペラ機がどうこういうよりも
大騒ぎする父のお世話が大変でクッタクタに疲れた…苦い思い出です。(帰りは急遽新幹線に変更になりました)
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