嫌われないお願いの仕方
それでは次に、頼みごとをする場合があったとしましょう。
ただ単に「お願いします」と言うと、相手の気分を害するのではないか、と思う人もいるでしょう。それをうまくソフトな印象にするためには、
「このお仕事どうしても〇〇さんにしか頼める人がいないのでお願い出来ますか?」
「前にやって頂いたときにとても良かったので、今回もお願い出来ますか?」
というように、「あなただから」という特別感、そして「あなたをポジティブに思っている」という表現をしてみましょう。そうすると相手は褒められている気持ちにもなりますので、ちょっと気分が良くなります。
「そこまで頼られたら、断るのも悪いな」という、ポジティブな気持ちで引き受けてくれる可能性が高まります。
好かれるお願いと「フランクリン効果」
また、それでも人にお願いをする・頼るのに抵抗感がある…という方には、こんな面白い話をご紹介しましょう。
それこそが「フランクリン効果」です。
ベンジャミン・フランクリンという政治家がいたのですが、政治家ってやっぱりライバルが多い職業だと思います。
彼はそのライバルたちに、「ちょっとしたお願い」を、めちゃくちゃしまくってたらしいのです。そして相手は「それくらいなら」って感じで頑張って応えてあげます。
すると彼らは「フランクリンのお願いを聞いてあげたということは、彼のことが好きなのかもしれない」と感じるようになったと言われています。
人間は頼まれて「仕方ないな」と動いてあげることで、相手に対して好感を抱いてしまうのです。
これをフランクリン効果と言います。
ムダな頼みごとを相手に無理強いしろ、ということではありませんが「頼みごとをしたら嫌われるんじゃないか」というように恐れる必要はないのです。
むしろ「あなただからお願いできるんです」とか「あなたしか頼る人がいないんです」と言って相手を喜ばせ、好かれることもあるんだ、くらいに考えて、ぜひ気軽に頼みごとをしてみてくださいね。
断るときはあなたのポジティブな気持ちを表現しつつ、外的な理由をつける。
頼むときはあなただからお願いしたい、というポジティブな理由づけをする。
このように心がけると断り・お願い共に非常に良い結果に結びつけることができるでしょう。
今回のお話が何か参考になりましたら幸いです。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
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