超円安で「第3の敗戦」必至。ニッポンをどう復活させれば良いか?

 

日本自立戦略:超円安に備える必要がある

前章の日本復活のためには、超円安に備えることが重要になる。そのためには、日本の経済政策を1960年代から1980年代に戻すことである。日本国内で必要な一揃えの産業を用意して、輸入に頼らないことである。

国内産業だけで、国民を養えることだ。自給自足経済にすることである。日本は鉱物資源もあり、なんでも揃えられる環境になっている。今までは、鉱物資源も日本で採取するより海外から輸入した方が安いので、そうしてきたのである。

鉱物資源を得る方法は、昔の鉱山を復活するのではなく、都市鉱山開発をすることである。多くの資源を海外から持ってきて、それが都市に充満している。

この資源を再度、使えば良いだけである。リサイクル、リユース、リペアである。すでに、その準備が整っている。リユースとしてはメルカリ、ヤフオク、ハードオフ、セカンドストリート、トレジャーファクトりーなどの企業群がある。

リユースの裏にはリペアがある。着物でもリユース前に洗濯は勿論、染み抜きなどを行っている。カメラリユースでも修理をしている。ラジカセが流行りであるが、それも修理して再販売しているようである。

そして、リサイクルは、どんどん広がっている。化学繊維の完全リサイクル、ペットボトルの完全リサイクル、石油の完全リサイクルなどと広がってきている。

この行きつく先は、日本国内にある資源の完全リサイクルで、輸入を必要としないことになる。

このリユース・リサイクルが木材の再利用などに広がり、ゴミの量が少なくなると見ている。すべてをリユース・リサイクルできれば、ゴミはなくなる。

もう1つ、急速な経済成長をあきらめることだ。技術的な進歩は必要であるが、全体の総量は変わらないことで、日本は定常社会になる。このため、リユース・リサイクルだけで経済を回せるようにすることである。しかも、生活費は安くできる。リユース品は新規購入の半分程度で済む。貧困化した日本人でもある程度の生活ができるのだ。

一番問題なのが食糧とエネルギーであるが、これらは前回、前々回にお話ししたので、そちらを見てほしいが、1960年代の経済政策のなんでも日本だけで揃う一揃えの産業を構築して、輸入に頼る体制を駆逐することである。しかし、エンゲル係数は上昇するでしょうね。

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この理想形である江戸時代に戻ることが、次の日本の理想となり、他国もそのような産業をその国につくることである。それを日本企業が、行うことで日本が復活することになるとみている。

SDGsの実践的な取り組みでもあるが、貧しくなる日本には必要なことでもある。ということで、このサイトで長いこと主張していたことの完成時期に日本は向かうことになるようだ。

さあ、どうなりますか?

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