社会人でもそれは同じことが言えて、人によって大企業が似合う人、中小企業の方が幸せになれる人、もしかしたらベンチャーのようなカオスの状態にやる気や喜びを感じる人と、これまたそれぞれ幸せになる道、豊かになる道が異なるんです。それを知らずに人生の針路を決めるのはナンセンスなんですよ。
私はこれを「自分自身を見積もる」といっていますが、学校の進路、就職、転職、結婚といった人生の岐路では、まずはこの情報が必要になるんです。そしてこの見積もりは人生が進むにつれて変化して来るんです。
例えば私は、まさか自分が田舎暮らしをするとは思っていなかったですし、家人と二人で起業するとも思っていませんでした。そういうことが似合うとか、趣味嗜好としてそういうことをしたい人間だとは思っていなかったんです。というか、20年前の自分を見積もったらそのような要素はひとつも出て来なかったはずなんです。
これは私が40歳くらいからの人生で、感じること、考えることの趣味嗜好が変化した結果、私自身の中身が変化したことに依るんです。ですから、過去の見積もりはあまりアテになりません。
ですから岐路に立った時に、その時の最新の情報を元に、自分の棚卸しをやり直すべきなんです。
個人コンサルでは、家族の問題の次に、進路に関する問題というかお悩みを持つ人が多いのですが、たぶん他者に相談する前に、「自分自身を見つめ直して、深く知る」ということをやるだけで、どちらの方向に進んだら幸せになりやすいのかが見えて来ると思うんですよ。
この時に流行や他者、おカネに流されてはいけません。ここで頼りになるのは、自分の内側から発せられるもう一人の自分の声ですから。そんな声を聞き取りたいと考えて、自分を見積もってみてください。
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