「毒親」という言葉を耳にするようになって久しいですが、そんな毒親に育てられた子どもはどのような大人に成長するのでしょうか?世界的なコンサルティング会社で14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんは、そうした子どもは社会人になってもそのトラウマを完全に解消することが難しいと解説。自身のメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』に寄せられた質問に答えています。
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上司のちょっとした注意でものすごくへこみます
Q. 入社6年目です。上司はパワハラとかではないのですが、割と神経質でよく注意されます。理不尽な指摘だとは思わないのですが、そういう指摘でいちいちものすごくへこみます。同僚はあまり気にならないようなので、私が気にしすぎのように思います。ただ、それでも仕事に差し支えあるほどへこんでしまうので、何とかしたいです。父親がとんでもない毒親で、高校になるまでは恐怖の対象でした。気にいらないことがあるとこちらの話を全く聞かず、すぐに怒鳴りつけ、殴る蹴るという状況でした。今でも、父親の声を聞くと身がすくみます。このトラウマから何とか抜け出る方法はあるでしょうか。
赤羽さんからの回答
ご相談どうもありがとうございます。毒親に罵倒されていた方は、社会人になってもそのトラウマを完全に解消することがむずかしいようです。物心ついたときから数千回も馬鹿にされ、人格否定されれば、性格的にどんなに強い方でも耐えられるものではありません。
そういう方は人とのコミュニケーションが苦手で引っ込み事案になりがちなため、イジメを受けやすく、先生にも誤解されやすいと思います。よほど毒親、愛着障害、発達障害、パーソナリティー障害、イジメなどに対して理解がある先生でなければ、辛さを十分理解できず、安易にケンカ両成敗的なこともいいがちで、本人(イジメの被害者)をさらに傷つけてしまいます。
このような方が社会人になったとき、例え上司がパワハラでなくても、ちょっと厳しいことを言われただけでお父さんからの罵倒の記憶が戻ってきて、体が震え、萎縮してしまうことは十分考えられます。
上司としても大変にやりにくく、最初のうちは気を使ってくれたとしても、だんだんそこまで気を配れなくなるかも知れません。
そのときにいちいち傷つきへこんでしまうと、だんだん上司との関係もまずくなり、悪循環が始まります。
これを避ける鍵は、会社ではなく、ご自身の親との関係の改善にあります。『毒になる親』『毒親の棄て方』(スーザン・フォワード著)を読んでいただくと、対策がわかりやすく書いてあります。
一言でいえば、毒親に対して言うべきことを断固として言うことです。親にぶつけると、当然ながら親は否定してきますが、それでも妥協せず、負けずに言うしかない、というのがこの本の結論です。
ただ、現実的には決して簡単なことではないため、私のオンラインサロンでは、親に対峙して見事に心の独立を勝ち得たあるサロンメンバーに「毒親からの独立応援メンター」をお願いして個別の助言をお願いします。
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