編集後記
今回取り上げた第三者委員会の調査報告書は、今後のいじめ対策や第三者委員会の在り方の指針を作るような極めて画期的なものになっています。
冒頭にも書きましたが、ぜひとも、特に専門家の方々にはご一読していただきたいと思っています。公表版は様々な影響を考慮して、最終案などから削除された内容もあるとは思いますが、この視点は的を得ているものが多いです。
特に、いじめの被害が長期化深刻化すると、もはや学校教育を超え、治療的アプローチが必要になることで分野として、教育分野だけでは対処ができないことが明確に示されています。
私は本件を通じ、これまで疑問を持っていたことが多く腑に落ちたところがあり、現状での相談対応や被害者との関り方が進化したことを実感しています。
世の中が常に進化するように、問題も進化します。そして、それに携る者はその進化に対応するため常に努力をするわけです。
もしも、今広がりつつある教育機関によるいじめ対策が、真の意味で進化していれば、いじめで子どもたちが、これほどまでに疲弊することもなかったのではないかと思ってしまうところがありますが、確かに頑張っている自治体もあるわけです。
頑張って実績を上げている自治体や教育委員会にはそのまま頑張ってもらい、 全然やらないところや隠ぺいに走るようなところには、再考を促し続けていきたいと思います。
読者の皆様には2022年も引き続き、ご愛読いただけたら幸いです。
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