絶望的な魔都「北杜市」の恫喝に屈せず。被災者いじめ事件の報告書に記された驚愕の事実

 

学校はいじめを認めず、家庭の問題だとしようとしていた

第三者委員会がコロナ禍の影響もあって長期間調べた結果には驚くべき事実が書かれていた。

被害者へのいじめは、転校からすぐに起きている。実にいじめは小学3、4年生のころから起きており、現在でもいじめは継続していることから、長期間に及ぶいじめを受けていることになる。

いじめは、無視や悪口などの他、ドッジボールの標的にするなど暴力的なものも含まれる。証拠がないので判然としないというものの中には、加害者らが自宅に入り込み被害者に馬乗りになって首絞めゲームをしたということもあった。

実際、小学3、4年生は学級崩壊しており、教師に信頼感を持てない状況もあったという。

また本件いじめは被害者がリストカットをしたことから発覚しているが、この原因に対し、当時の中学校は、家庭の問題だと強く主張していた。ところが、専門機関が当たっても、そうした事実はなかったのだ。そして、家庭の問題ではないことが報告されている。しかし、これをしっかり受け止めることはなく、対応しなかったわけだ。

さらに、校長のメモという扱いではあるが、報告書が存在しているが、ここでも過剰なまでに被害者の問題は家庭の責任だという根拠のないことが書かれている。

そして、この根拠のない中傷は、第三者委員会の報告書によって虚偽であるとされている。

そもそも、校長による報告書は開示請求により第三者委員会設置の前に被害側は手にしていた。その開示請求を受けて、校長が発した言葉は「まさか開示されるとは思わなかった」であったという。つまり、被害側がきっと目にしないだろうと、架空のストーリーを創作して報告したのであろう。

いずれにせよ、悪質な行為である。後日、この校長は何の前触れもなく、被害者宅に謝罪をしようと思って訪問したということであるが、非常識のみならず自分善がりな行動であったはずだ。

家族すら差別を受ける

被害保護者によれば、家族も差別的扱いを受けている。被害家族は、東日本大震災の被災者であり、自主避難で山梨県北杜市に転居したが、保護者の集まりで、その中心的人物から「(震災で起きた津波で、スポーツに使う道具が)流されたんじゃできんな」と軽口を叩かれたり、一人親であることから、「男のバイクの後ろに乗っていた」など事実ではない中傷を受けていた。

この中傷の中心が、いじめ加害者の保護者らでもあるが、インターネット上にも誹謗中傷を書き込んで警察沙汰すら起こしているのだ。

さらに、同居していた祖父母も嫌がらせの対象とされ、ほぼ村八分の状態を受けている。こうした地域環境で、いじめが起き、さらに長期化し、学校や教育委員会が隠ぺいに走ったのが本件において、最も悪質な点でもあると言えるだろう。

第三者委員会への圧力

およそこの内容は報告書から削除されることになろうが、第三者委員会の委員が11月4日の記者会見で明らかにした中には、中間報告を含めいじめの容認すべき内容の説明に、北杜市教育委員会を訪問したところ、教育委員に当たる人物が、机を叩き、いじめは認めないということを強く主張したという。

ただその主張は、いじめ防止対策推進法に沿ったものでもなければ、教育的観点からみても根拠のあるものではなく、ただ単に、第三者委員会を威圧によってコントロールしようとしたものであったのだ。

このような圧力を受けながらも、よくぞ不当な威圧に負けないでいてくれたと思うが、そもそもの点で、このような事があってよいのだろうか。

また、旧第三者委員会構成において、委員の一部が辞退しているが、これについても中立性が担保できないことが明らかになっており、そもそもの人選においても、第三者委員会をコントロールしようとしていたと思われても仕方のない事実が浮き彫りになっている。

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