習近平、3つの過ち
リアリスト・鄧小平は、「自分が神になること」に、まったく興味がありませんでした。それどころか、「個人が神になること」を禁止したのです。彼は、「個人崇拝」「終身国家主席」を禁止。「集団指導体制」に移行した。
ところが、習近平は、「自分が神になること」以外、興味はないようです。しかし、指導者としては、毛沢東並にお粗末で、現状大きな間違いを3つしています。
1つ目は、「戦狼外交」。どの国に対しても強気でいくのです。最近、バルト三国の旧ソ連国リトアニアに、台湾大使館が開設された。中国はこれに激怒。環球時報は、リトアニアについて、「ゾウの足の裏にいるネズミかノミ!」と表現しました。中国は、毎回こんな感じなので、どんどん敵を増やしています。
2つ目は、「共同富裕政策」。意味は、「みんなで金持ちになろう」です。しかし、実際は、「金持ちから金を奪って貧しくしよう」運動になっています。習近平は、「マンションは住むためのもので、投資するものではない」と歴史に残る迷言を吐き、それによって中国のバブル崩壊を引き起こしました。
3つめは、過剰な宗教弾圧です。「クリスマス禁止」という馬鹿げた政策で、世界人口の3割を占めるキリスト教徒は、「中国ではキリスト教徒が迫害を受けている」ことを知るでしょう。「中国の異常性を世界の人が知ってしまう」という意味で、「クリスマス禁止令」は致命的です。
というわけで、中国は「偉大な」指導者のおかげで、衰退の道を爆走しているのです。
(無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』2021年12月27日号より一部抜粋)
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