新型コロナウイルスの感染者が減少傾向に転じたことを受けて、屋内の公共施設でのマスク着用の義務など、規制の多くを撤廃する方針を明らかにした英国のジョンソン首相。しかし、これは自身への批判をかわすための規制撤廃だという声も上がっています。そこで今回は、メルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』著者で国際政治経済学者の浜田和幸さんが、“イギリスのトランプ”とも呼ばれるジョンソン首相について解説していきます。
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コロナ禍での“パーティー三昧”問題で苦境に陥るジョンソン首相
ぶっちゃけ、「イギリスのトランプ」と呼ばれ、傍若無人ぶりで知られるジョンソン首相ですが、世論の猛反発に直面しています。
というのは、コロナの感染が拡大する中、国民には外出や会食の自粛を呼び掛けていながら、首相官邸で7回も飲食を伴う宴会を開いていたことが暴露されたからです。
ジョンソン首相自身も出席していたケースもあったため、野党のみならず、与党の一部からも辞任を求める声が出始めています。
新型コロナウィルスの急拡大でイギリス全土にロックダウン宣言が発せられ、外出はおろか、人と会うこと自体に制限が課されていたにもかかわらず、ジョンソン首相のお膝元である「ダウニング街10番地」、すなわち首相官邸で頻繁にアルコールを伴うパーティーが開かれていたとなれば、問題視されるのも当然でしょう。
例えば、2020年5月15日、この日は夕刻から官邸内のバルコニーや庭園でジョンソン夫妻も参加して30人余りでワインとチーズでご苦労さん会が開かれました。
ジョンソン首相曰く「自分がその場にいたのは25分間だけだった。しかも、職員を激励するための公務と理解していた。バルコニーでの会合は換気を考えてのこと」。
また、2021年4月16日、この日はエリザベス女王の夫エディンバラ公フィリップ殿下の葬儀の前日でもあり、国を挙げて喪に服していたのですが、官邸のスタッフが会食をしながら未明まで大騒ぎに興じたといいます。
このパーティーにはジョンソン首相夫妻は参加していませんでした。
とはいえ、「首相の危機感や管理監督がずさん過ぎる」との非難が沸き起こっています。
しかし、当のジョンソン首相夫妻は「これくらいの批判はこれまでも何度も経験してきた」と動じる風はありません。
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