世の中にはさまざまな詐欺がありますが、「絵画商法」と呼ばれるものもそのひとつ。自分では「そんなものに引っ掛かるはずがない」と思っていても、どこにその罠が潜んでいるかわかりません。無料メルマガ『採用から退社まで!正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』の著者である社会保険労務士の飯田弘和さんもそのひとり。自身がごく最近ひっかかってしまったという悪徳商法の一部始終を紹介しています。
絵画商法にやられた!
今回は、先日私が銀座で遭遇した“絵画商法”についてお話しします。
絵画商法とは、高額な価格で絵画を売りつける悪質なキャッチセールスのことです。ウィキペディアによれば、
繁華街などの街頭に画廊風のイベント会場を構え、そこへ客を勧誘して絵画やイラストレーションなどの「原画」や「版画」と称した商品を高額な価格で販売する商法。多くの場合、街頭でOL風の女性勧誘スタッフが「展示会」と称して通行人を招きいれ、周到かつ強引な手法で売買契約を結ばせるといった手口を持つ。
販売される「絵」の多くは、「版画」であるが、美術品としての価値は殆ど認められないインテリアアートがほとんどである。
※ 今回は労務に係るお話ではありません。ご興味のない方、ごめんなさい。
場所は銀座6丁目。店の前でチラシ配りに声を掛けられました。
「絵の販売を行っています」
銀座周辺には、多くの画廊があります。その類だろうと思って、試しに店に入ってみました。
わたしは絵を見るのが好きです。だから、ときどき画廊にも入ります。購入することは殆どありません。ただ見るだけです。ちなみに、今まで一度も、画廊で不愉快な目に遭ったことはありません。
軽い気持ちで入った、それが失敗でした。店員のおばさんがしつこく付きまとい、尋ねてもいないのにべらべらと絵の説明をしてくる。興味を惹かれる絵がなかったので聞き流していると、今度は私の服装などを大袈裟におだてだした。そして、わたしのプライベートな事柄を聞き出そうと、あれやこれやと話しかけてくる。
とにかくしつこい。そして、その店員のおばはんの雰囲気は下品そのもの。人が醸し出す雰囲気って、その人間の品性が自然と現れるもの。そのおばはんは、ただただ下品で不快だった。
だが、簡単には帰してくれそうもないことも感じ、わたしは「面倒臭いことになったなぁ」と思っていた。