文在寅が謝罪要求。韓国大統領候補の不正捜査断行発言に大激怒

kp20220214
 

3月9日の投票日まで3週間あまりとなった韓国大統領選ですが、またも一悶着起きてしまったようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、野党候補の尹錫悦氏が言及した政権奪取時における現大統領への不正捜査断行について、文在寅氏が直接の謝罪を要求したことを伝えるニュースを紹介。さらに最高権力者の謝罪要求を突っぱねた尹候補を高く評価するとともに、文大統領に対しては「不正がないなら堂々とあるべき」と至極真っ当な意見をぶつけています。

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積弊捜査に恐れる文在寅

2月9日のメルマガ『キムチパワー』#389号「次期韓国大統領の有力候補・尹錫悦が暴露した現政権の黒い内部」でふれたように、尹錫悦氏の基本的な姿勢は不正は絶対に許さないというものだ。そしてそれは検事としての最低限の姿勢だろう。尹錫悦氏が政権をとったら現政権(=文政権)の積弊(不正)を憲法と常識に照らして裁くと言ったことに対して2月10日に文在寅氏が「直接の謝罪」を尹錫悦に要求し、政界がすったもんだの騒ぎとなっている。「根拠のない発言で、文政権(=文在寅)に泥を塗った」というわけだ。

ちょっと詳しく見てみよう。尹候補がインタビューの中で「文在寅政府初期でやったように、前政権の積弊清算捜査をするのか」という質問に「やる」と答えたことに対し、文大統領が9日の参謀会議で「政府を根拠もなく積弊捜査の対象とし、不法行為を行ったと決めつけたことに強い怒りを感じる」とし、尹候補に直接の謝罪を要求すると同時に「中央地検長、検察総長在職時には積弊があるにもかかわらず見て見ぬふりをしていたのか」と問い返した。文大統領が報道当日に続き翌日まで強い批判を出したことは、文在寅氏がいかに頭にきているかをよく表している。

そんな文大統領の発言は、政治中立義務に反する行為だと野党がすかさず批判しているのだが、これに対して青瓦台は、「地位を利用して影響力を行使するのではなく、一種の偽ニュースに対する釈明として正当な反論権を行使するものだ」と反論した。続いて「大統領府は与党議員の非難を受けながらも選挙中立原則を守ろうと努力し、最近では行政力の80-90%をオミクロン対応に注いでいる」とし「今回の発言を選挙介入と言うなら、大統領は植物大統領のように死んだように職務停止状態でいなければならないのか」と反問している。

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