補助金の性格
当たり前ですが、補助金は税収から出ています。税金を納めている側からすれば、補助金を貰うのは当然の権利だと思う方もいるでしょう。
しかし、私は補助金を貰うことが必ずしも良いことだとは考えていません。
仮に、50万円の補助金を貰ったとします。用途は、店舗の改装、備品の購入、デジタルシステムの導入、ホームページの立ち上げ、などでしょうか。
この50万円は、お店の経営からすれば純利益に相当します。売上でも粗利益でもありません。
では、50万円の純利益をあげるためには、いくらの売上が必要でしょう。純利益率5%とすれば、1,000万円の売上に相当します。純利益率2%とすれば、2,500万円です。
お店からすれば、経費を貰ったくらいに考えるかもしれませんが、実際には、何もしないで数千万円の売上が得られたことになります。
数千万円の売上を上げるには、どのくらいの努力が必要でしょう。
国は、その涙ぐましい努力をしなくても良い、と言っているのです。言ってみれば、補助金は「あぶく銭」に他なりません。
そうして手にしたお金は、大切に使われるでしょうか。補助金で買った備品が、お店の片隅でほこりをかぶってはいませんか。導入したITシステムがうまく活用できないとか、ホームページが作ったままになっているということはないでしょうか。
そうしたことがあるとすれば、それは苦労をして手に入れたものではないからです。だから、「補助金は貰うな」と伝えています。