世界が批判。韓国の与党大統領候補がウクライナ危機に大問題発言

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いよいよ3月9日に投開票を迎える韓国大統領選。与党は文在寅氏の後継として李在明氏を立て激しい選挙戦を展開していますが、これまで数々の記事でお伝えしてきたとおり、李氏には政治家の資質として欠けている部分が少なくないようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、李候補のウクライナ危機を巡る不適切発言と、後にその真意を「対立候補の外交に対する不安を指摘したもの」とする呆れた言い訳の内容を紹介。さらに最終盤を迎えた戦局の様子を詳細に伝えています。

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戦争をネタに人を馬鹿にするにもほどがある

李在明(イ・ジェミョン)民主党大統領選候補が最近、テレビ討論でロシアのウクライナ侵攻をウクライナ大統領のリーダーシップのせいにする発言をし、世論の批判を受けた後に釈明した一連の過程を記した記事を、ドミトロ・ポノマレンコ駐韓ウクライナ大使がツイッターで共有した。

同大使は2月27日、ツイッターに「ウクライナ大統領関連発言に謝罪した大統領選候補」というタイトルのコリアタイムズ記事をリツイートした。記事には李在明が25日の大統領選候補テレビ討論で、ゼレンスキー大統領を「6カ月の初心者政治家が大統領になり、ロシアを刺激したため衝突した」と発言したことが書かれている。これはロシアのウクライナ侵攻の第一次責任がウクライナにあるという荒唐無稽な趣旨であり、国内だけでなく韓国の大統領選挙を見守る全世界の外交関係者を驚愕させた。

後になって「ユン・ソンヨル候補の不安な外交安保観を指摘したもの」とし、その責任を野党候補に転嫁したわけだが、頭が狂っているとしか思えない。ただでさえ現政権の親北朝鮮・親中・親ロ行動が深刻な状況だ。米国の関心がロシアに注がれたすきに乗じて北朝鮮の金正恩は27日、中距離弾道ミサイルをぶっ放し、「偵察衛星開発用試験」と堂々と発表した。それでも青瓦台は「遺憾とする」などとだけ発表するという情けなさ。文在寅は約2か月で退任するが、与党候補の認識までこれだから、問題は深刻だ。

コリアタイムズをさらに見ると、李候補の発言を公に批判した尹錫悦候補と陳重権(ジン・ジュングォン)元東洋大学教授のフェイスブックの書き込みも掲載している。尹候補は26日、フェイスブックに「ジェレンスキー・ウクライナ大統領は海外に逃げて行かず、首都キエフに残って決死抗戦を貫いている。李候補の発言は、彼を支持した72%のウクライナ国民を愚弄する行為だ。ロシア侵攻がウクライナのせいだということも深刻な無知の所産」と李候補を強く批判した。

陣元教授は「砲撃で割れた窓ガラスをかたしながら涙声でウクライナの国歌を歌う女性の姿、召集されて去っていく父が泣きながら幼い娘の頬にキスをする姿などを世界の人々がすべて見ているのに、票に目がくらんだあなた(李在明)だけには見えないのか」とし「それでも、あなた、人間ですか」と直撃弾を飛ばした。

李候補の発言は英米圏最大インターネットコミュニティの一つである「レディット」にも共有され国際的な論争の的になった。レディットには「韓国の民主党大統領候補は討論会でウクライナ大統領がロシアを刺激してロシアが戦争を起こしたと言った」というタイトルの文と該当発言が含まれた討論会の映像が掲載されている。

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