ロシア軍の攻撃、一つひとつが大きな音や凄惨な結果の中で、あらゆる「障がい者を生んでいく」のである。
戦争は、これまでの身体や心を破壊していく行為なのだ。
それはパラオリンピックの否定でもある。
パラリンピックは1948年、ロンドン郊外の病院内を会場にした第二次世界大戦で損傷した兵士のアーチェリー競技会が発祥だ。
提唱者はルードウィッヒ・グッドマン医師。
その目的は心身のリハビリである。
社会参加、そして生きる希望。
これがあるからパラリンピックが「人々に希望を与える」のである。
1952年に国際大会になったが、1988年のソウル五輪以降は五輪開催地と同じ場所で行われる。
2014年にはロシアでソチパラリンピックが開催されたが、この前後でロシアの障がい者政策は進展する様相を見せたとされる。
2012年にロシアは障害者権利条約を批准し、2015年にはプーチン大統領のもとで「障害児童支援法」が制定された。
旧ソ連時代のモスクワ五輪ではパラリンピックを開催しなかった国が国際社会の一員として福祉政策を導入しはじめた大統領が、今他国の障がい者の生命を脅かしている。
戦火の障がい者を思うと、胸が痛い。
どうか、どうか、戦いをやめてほしい。
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image by: Rokas Tenys / Shutterstock.com
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