「ゆっくり茶番劇」商標登録は炎上商法?ネット民激怒で爆破予告、使用料0円の方針転換も批判噴出は“狙い通り”の展開か

2022.05.17
by たいらひとし
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ネット上で誰もが使用できるはずの動画スタイル「ゆっくり茶番劇」が突然、第三者によって商標登録され話題となっている。今後、「ゆっくり茶番劇」を使用する場合、年間10万円を登録者に使用料を払わなければならないという。クリエイターの善意を悪用した卑劣な行為にネットでは批難の声がうずまき、当事者以外にも犯行予告が届くなど、騒動はネットを飛びこえて広がっている。

そもそも「ゆっくり茶番劇」とは?なぜ商品登録?

「ゆっくり霊夢(れいむ)だよ」「ゆっくり魔理沙(まりさ)だぜ」

お饅頭のような丸顔の二人のキャラに、テキスト読み上げソフトの棒読み口調。YouTube動画やニコニコ動画で霊夢と魔理沙キャラクターを見かけた人は少なくないだろう。

霊夢と魔理沙のゆっくり動画が量産されたのは、著作権フリーで、無料で使えたからだ。

元々、日本の同人サークル上海アリス幻樂団が製作した著作物「東方Project」のキャラクターで、原作者ZUN(ずん)氏の好意によって、偏った政治思想などでなければ、自由に使うことができる。

そこから「ゆっくり茶番劇」「ゆっくり実況」「ゆっくり解説」など多くの動画が作られていった。

しかし、5月15日にネット界隈に激震が走った。

他の配信者と同じように「ゆっくり茶番劇」を配信しているYouTuber柚葉氏が「柚葉企画」名義で「ゆっくり茶番劇」の商標登録したことをネット上で発表。

今後、「ゆっくり茶番劇」を使用する際には、柚葉企画とライセンス契約をし、年間使用料10万円を支払わなければならいといけないという。

霊夢と魔理沙のキャラクターを使ったということではなく、今後「ゆっくり茶番劇」というタイトルをつけた動画は全てライセンス契約が必要だとした。

「ゆっくり茶番劇」の登録広報発行日は3月4日で、異議申し立て期間の2ヵ月を過ぎてから発表しており、計画的な商標登録だったことが窺える。

一度、登録されてしまった商標登録は無効審判を行うことで無効にできるが、そのためには原作者ZUN氏やゆっくり動画制作者の協力と、“長い年月”が必要となる。

暴挙を知ったネット民は悪質な商標登録だと批難し、やがて「#ゆっくりを返せ」運動に発展した。

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しかし、柚葉氏はむしろ炎上を楽しんでいるようで、Yahoo!ニュースのコメントランキング「IT・科学」ジャンルで1位を達成、人気YouTuberのチャンネルに取り上げられると、自身のTwitterに貼り付けていた。

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