編集後記
本件では急遽の対応で、相談当初はなかなか直接話す機会が作れなかったし、多くの時間を取ることができませんでした。
できれば、学校への説明では同席をして第三者機関が介入していることがわかれば、顧問が誘導的な質問をして、被害を矮小化するような対策をすることはなかったかもしれません。
顧問の先生からは、「はじめっからあんたが来てれば、こんなことしなかった!罠にはめやがって」と文句言われましたから。
ただ、私が顔を出さなくても、本来あるべき姿は、被害者を説得して親を悪者にするのではなく、問題に真摯に向き合い、被害者の安全確保や加害者の更生のために、いち早く動くべき、であるはずです。
それより先に、全教育機関に言えることですが、徹底した予防教育とそれに伴う環境整備をお願いしたい。
今回、A君は被害の期間が短く、まだ本人に気力が残っていました。こうしたことには個人差もあるし時期や運など多角的な要因があります。
A君は私に先に相談して、実際にどうなっていくかの予想やその根拠を聞いていたから、心の準備ができていたと話してくれました。もし話を聞いていなかったら、学校の対応にショックを受けて、もう何も信用できないじゃん、ってなっていたとも言っていました。
そして、録音はある意味保険だねっていう話もしてくれました。
録音が無ければ真実が隠されてしまうというのは何とも世知辛いところですが、今のところ、最善策であろうと思います。
ちなみに私もDVをしていたことを隠し、我々を騙して依頼をしてきた人から滅茶苦茶な脅迫、命にかかわるような脅しをされました。DV加害者には絶対に加担しないのが、私の絶対方針です。ですので、調査中途であっても断ることになります。
思い通りにならないことで腹を立てたDV男からは、調査を途中でやめる悪徳探偵ぐらいのことを言われましたが、DVを認めた発言や私に暴力行為をしたり、暴言や強要をしている様子がバッチリ録音されているので、今のところ大丈夫です。今では外に出るときは録音しっぱなしが習慣になっています。
転ばぬ先の杖、転ばぬ先の録音というところでしょうか。
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