2年以上経っても科学的検証なし。マスク着用問題は徹頭徹尾「政治の問題」

 

一方で、専門家たちが掲げる「感染拡大防止策」も、最初から最後までずーっと同じことが繰り返されているのも不思議でなりません。「三密を避けるのがいちばん効果的なんだもん」ってことなのかもしれませんが、なぜ、きちんと効果を検証しないのか。

例えば、タイが1000人を対象に実施した調査では、人が集まる場所で常にマスクをしていた人の場合、感染リスクが70%以上減少したことを報告。また、米国海軍の空母の乗員382人を対象に実施した調査では、マスクを着用していた乗員では感染リスクが70%程度減少したとの報告もある。

日本でも、マスクの効果をシミュレーションした論文はあります。しかし、マスクをしていた人としていない人の感染リスクを検証した調査は、見当たりません。

むろん、効果を検証するには、同じ条件でマスク群と非マスク群を設け、効果を比較する必要があります。そういった意味では、海外の調査研究の妥当性・信頼性も十分とは言い難いのは確かです。

それでもやはり、2年間もの時間があったのですから、効果があるのか、ないのかがある程度わかる知見は欲しかった。少々情けないというか、残念でなりません。

日本のコロナ感染拡大防止策って、なんだったのでしょうね。みなさまのご意見も、ぜひお聞かせください。

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