5.自給自足で家族と過ごす幸せ
テレビで自分で家を建てた女性が紹介されていました。自分で土地を買い、大工の専門学校に通い、文字通り自分の手で家を建てたのです。なぜ、そんなことをしたのかというと、小さい頃からの夢だったそうです。それを20代になって思い出した。
そこからアルバイトをしてお金を貯め、土地の購入費と学費に充てたそうです。現在は、ほぼ自給自足の生活をしていて、畑で野菜を作り、鶏を飼い、子育てをしています。月10万円程度の収入でも十分にやっていけるとのこと。旦那さんは建築助手のアルバイトとして来てくれた優しい人で主に主夫業を担当しています。
この女性は完全に自分の人生を自分で設計し、自分で実現していました。多分、優等生やエリートには考えられない人生、考えられない幸せを体験していると思います。
もし、食料危機や金融危機が到来しても、この女性は生き残るでしょう。自分のやりたいことに忠実に生きること。それは、決して不可能なことでもリスキーでもないことを証明しています。
我々は、知らないうちに多数派の人の意見にしたがって生きています。そして、お金を稼ぎ、貯めることだけに興味を集中してはいないでしょうか。もし、幸せな時間を優先にすると、別の人生が見えてくると思います。
■編集後記「締めの都々逸」
「一人一人が 他人のために 生きれば 幸せ巡り来る」
コロナ禍、戦争で自分の価値観が変わってきたのを感じます。最早、売れるの売れないの、儲かるの儲からないのには興味を感じません。そもそも、誰も欲しがらないモノを大量に作っておいて、どうしたら売れるでしょうか、と問われても、「そんなの売れるわけないじゃん」としか言いようがありません。
そんなことより、幸せについて考えましょうよ。世間が定めたような人生こそ、無駄なのではないか。そう思いませんか。
個人的な経験では、会社で働くことで、精神が高められることはなかったと思います。しかし、個人で働くようになってからの仕事は常に新しいことに直面し、それを解決するために勉強し、曲がりなりにも成長したように感じています。
反面、常に経済的には困窮していますが、ストレスはありませんので健康です。これが世間が定めたコースから積極的に外れてきた男の感想ですね。(坂口昌章)
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