女性暴行事件で大炎上の中国。警察と反社が手を組む現状に国民激怒

A person who scams on the Internet
 

事を重く見たのか、SNS上に「警察署の幹部が取り調べを受けている」、「××の党委員会書記が取り調べられた」などの動画が増えてきました。コメントは「しっかり調べてね。頼みます!」、「悪者は厳罰だ」、「法律を破るとこういうことになる」というコメントの流れ。

同時に「被害者の4人のうち2人は軽症で既に帰宅、残りの2人も軽度の傷害と判断され軽症の病室に移った」との動画が増えてきました。「あれで軽症はないだろう」と誰もが思うはずですが、そのようなコメントは見当たりません。そして「軽症でよかった」「早く元気になって」の流れのコメントだけです。

つまりどちらの動画もコメントも政府のメディア部隊の自作自演なんですね…。これでこの惨事の幕引きを図ろうとは考えが甘い。コメント欄は「9人は全員死刑だ」の声が圧倒的です。

「被害者は既に亡くなっていて、担架の写真は替え玉」のような動画も見かけますが、削除されてしまうのか翌日には出てきません。日本人的には死体が無きゃ殺人罪には出来ないし死刑にしにくいと思ってしまうのですが、人治国家のこの国は寧ろ世論を受けてすぐ死刑にしてしまうので事態の収拾を図るため、本当に死刑になってしまうかもしれませんね。資格十分であるということは実証済みです。

現時点で共産党上層部の公式発表は出てきてません。汚職の撤廃、反社会勢力壊滅というスローガンでスタートした習近平体制ですが、蓋を開けたら行政・警察・反社会勢力が手を組んで好き放題やっていたという現実が曝されてしまいました。

習近平は汚職調査で政敵を駆逐したのですが、その数年後に汚職調査委員会を解散してしまいました。国民の怒りの矛先がそこに向かうのをきっと何よりも恐れているでしょう。

この秋に通例を覆す3期目の国家主席となって歴史に名を残すという目論見が危うくなってきました。

とにかく被害者の方々が一日でも早く回復されることを願います。

(『出たっきり邦人【アジア編】』6月24日号より一部抜粋)

著者/Mochi(「『華南の風』中国・深セン」連載)

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